2015年04月27日
ハハ、カエル。
「病気と寿命は別ものだから」
今回も、そう言って、オフクロが3ヶ月ぶりに実家へ帰ってきました。
この3年間で、3度目の退院です。
心筋梗塞、脳出血、そして今年1月の脳梗塞。
言語障害が多少残るものの、リハビリの成果があり、日常会話に不自由がない程度には回復しています。
オフクロは来月、誕生日を迎えると満88歳。
米寿を迎えます。
オヤジは現在、満90歳。
昨年、卒寿の祝いをしました。
痴呆症のオヤジと障害を持つオフクロが、また一緒に暮らすことになりました。
小暮家は、さー大変!
僕とアニキは、てんてこ舞いです。
先週から2人で、実家のリフォームを行っていました。
というのも、障害を持つオフクロを、以前のようにオヤジと一緒に2階の同じ部屋で生活させるわけには、いかないからです。
急きょ、1階のリビングをオフクロの部屋として改造しました。
でも業者に頼んで、お金をかけるわけにはいきません。
兄弟で知恵をしぼって、あれやこれや、ホームセンターで揃えました。
医療ベッドはレンタル。簡易トイレは保険がきくので、安く購入しました。
「誰か、来たんかい?」
オフクロが帰宅すると、オヤジが2階から下りてきました。
「お客さんが来てるよ。じいさんの良く知っている人だよ」
と、わざと僕は意地悪く言いました。
でもね、オヤジは目も良く見えないし、耳もあまり聞こえないんですよ。
「おじいさん、ただいま帰りましたよ」
というオフクロの言葉にも、
「誰だ? 分からねー」
「ほら、もっと近くに寄って。良く見て!」
それでも、分かりません。
「じいさんの一番大切な人だよ」
と言ったら、やっと、
「H子かい?」
と、オフクロの名前を呼びました。
でも、オヤジは、こんなことを言うのです。
「H子は、こんなバアサンじゃないぞ!」
これがウケ狙いのギャグなら、笑えるんですけどね。
「おい、ジュン。これからが大変だぞ」
アニキが、真顔で両親を見つめています。
「ああ、分かってる。やれるところまで、2人でやろうや」
「いよいよ、本土決戦だな」
「ああ、望むところだよ」
僕ら兄弟は、いつしか戦友になっていたのであります。
Posted by 小暮 淳 at 20:41│Comments(5)
│つれづれ
この記事へのコメント
介護の大変さ、身に染みております。
戦友のお兄様がいてくださるだけ、心強いですね。
頑張りすぎず、良い加減(イー加減とは違います^^)
行政のサービス等、研究もなさってくださいね。
戦友のお兄様がいてくださるだけ、心強いですね。
頑張りすぎず、良い加減(イー加減とは違います^^)
行政のサービス等、研究もなさってくださいね。
Posted by mimi at 2015年04月27日 21:08
mimiさんへ
オフクロが時々、「なんの役にも立たないのに、なんで生きているんだろうね」 と、グチることがあります。
でも、親なんて生きているだけで、ありがたいものだ。
そう思えるようになったのは、介護を始めてからです。
何より、兄弟仲が良くなりました。
オフクロが時々、「なんの役にも立たないのに、なんで生きているんだろうね」 と、グチることがあります。
でも、親なんて生きているだけで、ありがたいものだ。
そう思えるようになったのは、介護を始めてからです。
何より、兄弟仲が良くなりました。
Posted by 小暮 淳
at 2015年04月28日 00:12

退院おめでとうございます。私の二人の息子はどんな介護をしてくれるのかしら?介護認定を受けてますよね?行政の補助もありますよ。まーいろんな規約がありますが。
Posted by 優・寛の母さん at 2015年04月28日 20:57
優・寛の母さんへ
ありがとうございます。
はい、ひととおりのことは、介護施設の方と相談しながら行っています。
“頑張らないけど、あきらめない”
すべてにおいて、この精神で臨んでいます。
ありがとうございます。
はい、ひととおりのことは、介護施設の方と相談しながら行っています。
“頑張らないけど、あきらめない”
すべてにおいて、この精神で臨んでいます。
Posted by 小暮 淳
at 2015年04月28日 23:07

『頑張らないけど あきらめない』ほんと介護に関しては、そう思います。
Posted by 優・寛の母さん at 2015年04月29日 08:08