2015年11月30日
湯端温泉 「湯端の湯」③
昨晩は、旧吉井町(高崎市) の湯端(ゆばた)温泉に泊まってきました。
知る人ぞ知る西上州の秘湯の一軒宿です。
どうして “秘湯” なのか?
僕は2009年に 『ぐんまの源泉一軒宿』(上毛新聞社) という本を出版しました。
この著書には群馬県内の50温泉地の50軒の宿が掲載されています。
しかし4回の増刷をするも、出版からわずか5年で絶版となりました。
その理由は、6軒もの宿が廃業してしまったからです。
(現在は、さらに増えて8軒の宿が営業をしていません)
そして昨年、新たに出版されたのが 『新ぐんまの源泉一軒宿』 です。
この本で、僕は初めて湯端温泉を取材しました。
(正しくは、同じ年に新聞取材でも訪れています)
消えていく温泉宿が増えていく中で、湯端温泉は唯一、復活した温泉なのです。
(2006年に休業、2012年に再開しました。復活の経緯は、僕の著書またはブログのバックナンバーをお読みください)
「お久しぶりです!」
若き3代目主人の桑子済(とおる) さんが、満面の笑みをたたえて出迎えてくれました。
2年ぶりの再会です。
「元気そうじゃないですか?」
「ええ、おかげさまで、なんとかやっています」
「いま、お客さんは入ってます?」
「いえ、大丈夫ですよ」
「では、この2年間の話は後で聞くことにして、とりあえず湯をいただいてきます」
と僕は、車から荷物も降ろさず、タオル1枚だけ引っさげて、離れの外風呂へ直行しました。
湯端温泉には、内風呂と外風呂の2つの浴室があります。
どちらも貸切専用で、予約制です (日帰り入浴も同様)。
泉質は塩化物冷鉱泉。
明治の昔から地元では、あせもや皮膚病に特効があるといわれ、大切に守られてきた霊泉です。
塩分を多く含んでいるため、今でも湧出口には野鹿が源泉を飲みに現れるといいます。
入浴を終えた僕は、ご主人への取材を前に、とりあえず買ってきた缶ビールを1本、そして、もう1本。
そう、ここは素泊まり専門の宿なので、持ち込みOK!
それどころか売店も自動販売機もありませんから、飲食は外へ出かけるか、前もって買い込んで来るしかありません。
もちろん僕も来る途中で、スーパーに寄って、夕食を買ってから来ました。
ま、夕食といっても、ほとんどが酒とつまみですけどね。
復活した宿であること。
素泊まり専門であること。
日帰り入浴も予約制であること。
1日たった5組しか宿泊できないこと。
それらが、秘湯と呼ばれるゆえんです。
いろんな宿があっていいんです。
だから温泉めぐりは楽しいのですよ。
Posted by 小暮 淳 at 22:10│Comments(2)
│温泉地・旅館
この記事へのコメント
いろんな湯
明日は、上級温泉アドバイザー試験へ行ってきます。
直前から、障害も多々ありましたが、諦めてなるものかーーーで!
正直、テキストを開く間もなく、ここまで必死に。
いろんな湯 の応援と、利用者の幸の為
明日は、上級温泉アドバイザー試験へ行ってきます。
直前から、障害も多々ありましたが、諦めてなるものかーーーで!
正直、テキストを開く間もなく、ここまで必死に。
いろんな湯 の応援と、利用者の幸の為
Posted by ぴー at 2015年12月01日 10:48
ぴーさんへ
自称、“群馬温泉大使” として、ぴーさんの飽くなきチャレンジをいつも応援しています。
ぜひ、これからも温泉と温泉地の存続のために、力を貸してください。
良い知らせを待ってまーす!
自称、“群馬温泉大使” として、ぴーさんの飽くなきチャレンジをいつも応援しています。
ぜひ、これからも温泉と温泉地の存続のために、力を貸してください。
良い知らせを待ってまーす!
Posted by 小暮 淳 at 2015年12月02日 13:06