2016年01月05日
カニとサンダル
♪ 君はハワイへ行ったんだってね
俺は江ノ島へ行ったのさ
波は水平線から涌いてきて
砂にしみ込んでいったよ
俺がうらやましいのは君よりも
赤い甲羅の一匹のカニさ
負け惜しみかもしれないけれど ♪
( 「一匹のカニ」 詞 谷川俊太郎 by 小室等 )
今年もたくさんの年賀状が届きました。
ひと言でも手書きのコメントがあると、うれしいものですね。
なかには毎年、「今年こそは会いましょう」 と書いてくる同級生もいたりして……。
気が付いたら、何十年とご無沙汰です。
でも年賀状って、面白いですね。
年齢と時代によって、内容が変わるんですもの。
子どもの頃は、もっぱら手書きか版画でした。
20代は、プリントゴッコが流行りましたっけね。
30代になると、結婚式や子どもの写真のオンパレードです。
やがて家族の集合写真となり、最近は夫婦水入らずの旅行先での記念写真が多くなりました。
ハワイやグアム、オーストラリア、ヨーロッパ・・・
夫婦仲良くて、ほほえましい限りです。
(僕には恥ずかしくてできませんけど)
でも、こんな楽しそうな年賀状は、間違っても家人には見せられませんって!
「わ~、いいわね~」なんて言われても、僕には外国へ連れて行く時間もお金もありませんもの。
何よりも結婚30年になるというのに、いまだに新婚旅行にさえ行っていないのですから……。
(いろいろ事情がありまして、途中まで行ったのですがアクシデントがあり、断念して帰って来てしまったのです)
だもの、我が家にとっては楽しい年賀状も、“不幸の手紙” になりかねないのであります。
♪ 君はボルボを買ったんだってね
俺はサンダルを買ったのさ
道は地平線へと延びてゆき
空へと溶け込んでいったよ
俺がうらやましいのは君よりも
枝を広げる一本のケヤキさ
負け惜しみかもしれないけれど ♪
Posted by 小暮 淳 at 18:15│Comments(0)
│つれづれ