2016年12月16日
明日はどっちだ!?
「ご主人、お願いしますよ」
「ダメだよ」
「そこをなんとか。3ヶ月でいいんですから」
「そう言って、以前、スポーツ紙をとってあげたじゃない」
顔見知りの新聞販売所の店員が、新聞の勧誘にやって来ました。
僕は長年、彼の店から1紙購読しているのですが、時々こうやって、他の新聞の勧誘にも来るのです。
「あの時のことは、とても感謝しています。でも、またノルマもらっちゃって」
「2紙は無理だよ。じゃあ、A紙をやめて、3ヶ月だけB紙をとってあげるよ」
「それじゃあ、ダメなんです。私の成績にならないんですよ。お願いします! サービスしますから」
「サービスって言ったって、どうせ洗剤だろ?」
すると彼は、僕の顔色を伺いながら、こんなことを言ったのです。
「ご主人は、『あしたのジョー』 はお好きですか?」
好きだ?
誰を相手に、ジョーの話を持ち出しているんだい? あんちゃん!
『あしたのジョー』 は、オレにとっちゃ人生のバイブルだよ。
何度、読んだかわかりゃしねぇよ。
その昔のまた昔、オレの髪が今の倍以上長かった頃だよ。
ライブハウスのステージでは、必ずジョーの話をしたもんさ。
「ジョーのように、真っ白になって燃え尽きて死にたい」 ってね。
髪の毛だけは、一丁前に白くなったけど、人生はまだまだ中途半端なんだよねぇ。
そんなオレに、『あしたのジョー』 が好きかって、どういう意味だよ?
好きだったら、全巻まとめて持って来てくれるとでも言うのかい?
「はい、持ってきます!」
「えっ……(絶句)」
翌日、タブロイド版の 『あしたのジョー』全52巻が届きました。
過去には、全巻集めては手放していた人生のバイブルが、こうやってまた我が家に揃いました。
夜、寝る前に酒を飲みながらページをめくる喜び……。
まだ舞台は、ドヤ街でジョーが、やっとボクシングに目覚めたところです。
これから毎晩、力石徹やウルフ金串やカーロス・リベラやホセ・メンドーサたちに会えるんですね。
ワクワクします。
でも、ドキドキもしています。
だって、新聞をもう1紙とったことを、まだ家族には話していないんですから。
Posted by 小暮 淳 at 13:03│Comments(2)
│つれづれ
この記事へのコメント
キャー!怒られますよ〜。新聞屋さんって契約もらわなきゃで大変なんですよ。時々、キャンペーンなるものがあり、契約をたくさんとってこーい!みたいな。どこの職種にもあるんでしょうが、裏事情がたくさんあります。
Posted by 優・寛の母さん at 2016年12月17日 15:15
優・寛の母さんへ
僕の場合、いろんな新聞社と付き合いがあるものだから、断るのが大変なんです。
某紙なんて、編集者までも勧誘するんですよ。
購読推進月間みたいのが、あるらしいんです。
新聞は大好きなので、お金さえあれば全紙とってあげたいんですけどね。
僕の場合、いろんな新聞社と付き合いがあるものだから、断るのが大変なんです。
某紙なんて、編集者までも勧誘するんですよ。
購読推進月間みたいのが、あるらしいんです。
新聞は大好きなので、お金さえあれば全紙とってあげたいんですけどね。
Posted by 小暮 淳
at 2016年12月18日 14:17
