2016年12月27日
さらば青春の聖地
♪ ひとつひとりじゃ淋しすぎる ふたりじゃ息さえもつまる部屋
みっつ見果てぬ夢に破れ 酔いつぶれ夜風と踊る街
哀しみばかりかぞえて 今日も暮れてゆく
あゝ青春は燃える陽炎か あゝ青春は燃える陽炎か ♪
(『あゝ青春』 by 吉田拓郎)
奇しくも前回、ブログに拓郎のことを書いたところ、翌日の新聞紙面に、こんなニュースが掲載されました。
『フォークソングの聖地 42年の歴史に幕』
「つま恋」 という名を聞いて、胸の奥のほうがキューンと締め付けられる思いを抱くのは、たぶん50代以上の方々でしょうね。
決して、群馬県吾妻郡のキャベツの産地ではありませんよ。
「つま恋」 とは、静岡県掛川市にあるヤマハリゾート施設のこと。
1974年に開業し、翌年の夏には、あの伝説の野外フォークコンサートが開催されました。
『あゝ青春』 は、その時のオープニング曲であります。
そして1979年には、前回ブログに記した愛知県の離島、篠島でのアイランドコンサートが開催されました。
この時のオープニング曲も 『あゝ青春』 でした。
残念ながら僕は、同じ時代に青春を過ごしていたにも関わらず、まだ高校生だったことや家庭の事情もあり、歴史の現場には立ち会えませんでした。
もちろん、ライブビデオは擦り切れるほど、くり返し観ましたけどね。
で、大人になってから “聖地巡礼” の旅に出たのであります。
つま恋にも、篠島にも……
その青春の聖地が、1つ姿を消しました。
施設の老朽化が進み、修繕費がかさむこと。
利用客の減少により、業績不振に陥ったこと。
理由は多重のようですが、やはり一番に感じることは時代の変化です。
価値観の多様化、に尽きる気がします。
きっと今の若者も、それぞれの夢を抱いて真っ直ぐに生きていることでしょう。
そして僕らにも、夢中になった青春の群像があったのです。
今でも記憶の中で、ゆらゆらと陽炎のように揺らめいています。
Posted by 小暮 淳 at 14:38│Comments(0)
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