2017年03月06日
通れない道
「アクセルとブレーキを踏み間違えた」
その後も、高齢者による交通事故が後を絶ちません。
ちょうど1年前の3月3日のことでした。
高崎市の市道で登校中の児童の列に、駐車場から飛び出した乗用車が突っ込み、小学1年生の男児が死亡。
運転していたのは70代の男性。
駐車場に駐車する際、「アクセルとブレーキを踏み間違えた」 とのことでした。
新聞記事によれば、男児の命日である今月3日、関係者が事故現場に集まり、花を手向けて冥福を祈ったといいます。
男児の父親は、「どうしても現場に来られなかった。事故と向き合ったのは1年ぶりで、いまだに信じられない」 とコメントしています。
“どうしても現場に来られなかった”
この言葉に、僕でさえ一瞬にして、あの日あの時の光景がフラッシュバックしてきて、体が小刻みに震え出したほどです。
男児の父親の心情は、到底、そんなレベルではないはずです。
今から8年前のこと。
まだ高校生だった長男が、自転車での登校途中に交通事故に遭いました。
交差点の真ん中で軽自動車にはねられ、宙を舞い、フロントガラスに叩きつけられ、路面に落ちました。
<高校生 車にはねられ重傷>
翌日の新聞には、そんな見出しの記事が載ったほどです。
おかげさまで命には別状がなく、その後快復し、後遺症もなく、元気に高校生活に復帰しました。
いまだに本人には事故の記憶がなく、あっけらかんとしていますが、第一報を受けて救急病院に駆けつけた僕は、その時のショックで寿命が縮まってしまい、しばらくは事故現場を通ることができませんでした。
いえ、今でもなるべく通らないようにしていますし、仕方なく通るときには、できるだけ事故のことを思い出さないようにしています。
だもの男児の父親の悲しみと怒りは、計り知れないものがあると思います。
よくぞ、現場に来られたと、その気丈ぶりに敬服しました。
くしくも同じ3月3日の新聞紙面に、こんな見出しの記事を見つけてしまいました。
<74歳運転の乗用車 店舗に突っ込む>
幸いけが人はいなかったようですが、運転手の女性は、また 「アクセルとブレーキを踏み間違えた」 と話しているそうです。
クルマ自体の機能の改善、運転免許制度の見直し等、一刻も早く進めてほしいものです。
被害者の家族もつらいですが、加害者となってしまった高齢者の家族もつらい思いをするのですから。
Posted by 小暮 淳 at 12:29│Comments(2)
│つれづれ
この記事へのコメント
小暮さん、全く同感です。
「アクセルペダルとブレーキペダルの踏み間違え」はどうして起きるのか?
原因はドライバーの高齢化もあるでしょうが、私にはどうも運転経験(年数)の無さ、AT車に対する知識や技術の未熟さ等が考えられると思います。若くして免許を取得してもペーパードライバーだったり、中高年になってから免許を取得したり、或いはMT車にずっと乗ってきた方が最近になってAT車に乗り換えた場合は、かなりその手の単純ミスが起きる確率が高いのではないでしょうか?
小暮先生、温泉講座を首をなが~くしてお待ちしています。「おいでませ、みなかみへ」(*^o^*)
「アクセルペダルとブレーキペダルの踏み間違え」はどうして起きるのか?
原因はドライバーの高齢化もあるでしょうが、私にはどうも運転経験(年数)の無さ、AT車に対する知識や技術の未熟さ等が考えられると思います。若くして免許を取得してもペーパードライバーだったり、中高年になってから免許を取得したり、或いはMT車にずっと乗ってきた方が最近になってAT車に乗り換えた場合は、かなりその手の単純ミスが起きる確率が高いのではないでしょうか?
小暮先生、温泉講座を首をなが~くしてお待ちしています。「おいでませ、みなかみへ」(*^o^*)
Posted by 水上のなべちゃん at 2017年03月06日 15:20
水上のなべちゃんへ
僕も同感です。
ドライバーの高齢化だけが原因ではないような気がします。
アクセルもブレーキも“同じ右足”操作という構造上のトラブルも見逃せないと思います。
温泉講座、依頼さえあれば、いつでもどこへでも!
みなかみ町の観光協会にリクエストしてみてはいかがですか?
僕も同感です。
ドライバーの高齢化だけが原因ではないような気がします。
アクセルもブレーキも“同じ右足”操作という構造上のトラブルも見逃せないと思います。
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Posted by 小暮 淳
at 2017年03月07日 10:43
