2017年07月11日
昭和の忘れ物
昭和歌謡の巨星といえば、真っ先に作詞家の阿久悠さんの顔が浮かびます。
「また逢う日まで」(尾崎紀世彦)、「時の過ぎゆくままに」(沢田研二)、「UFO」 をはじめとするピンクレディーのヒット曲の数々。
ハリウッド映画を観ているようなドラマチックな展開の歌詞に、日本中が夢中になりました。
今でも、ちゃんと歌詞を覚えていて、歌えるんですね。
※(今の歌は、まったく歌詞が覚えられません)
先日、その阿久悠さんが、生前に語った言葉に触れました。
「昔は “あの人は、お金を稼ぐのは下手だけど、立派な人だ” と言われた。でもバブル以降は、上の句だけで終わってしまい、下の句がない」
と、インタビューで嘆いていました。
“~だけど、~だ”
その 「だけど」 が、今の世の中から消えてしまったというのです。
「昔は」 とは、昭和の時代を振り返ってのことです。
そう考えると、昭和って、救いの手が差し伸べられていた時代なんですね。
人生の答えは、1つじゃない。
お金がなくっても、楽しければいいじゃないか!ってね。
そういえば植木等が歌った、
♪ 金のないヤツぁ、俺んとこ来い来い 俺もないけど心配するな ♪
っていう歌も、昭和を代表する歌謡曲でした。
享年70歳。
今年は、没後10年です。
阿久悠さんには、もっと長生きをして、詞を書いてたほしかったですね。
でも、平成の世の中は、あまりにも人の心が殺伐として、歌の詞になりにくいのかな……
その平成も、あと1年と少しで終わります。
ますます昭和が遠くなってしまうんですね。
Posted by 小暮 淳 at 11:05│Comments(0)
│つれづれ