2018年06月15日
正しくなくとも……
「小暮さんは、大したもんだよ」
「えっ、なんで?」
「ブレないからだよ」
「ブレないって?」
「人生、生き方がだよ」
「そうかなぁ~、でも、弊害も大きいんだよ」
「弊害?」
「ああ、家族にすれば、こんな亭主や父親は大迷惑だ」
「でも、ちゃんと立派に3人の子供を育てたじゃない」
「それはオレじゃない、カミさんだよ」
「でも、ボクは間違っていないと思いますよ。小暮さんの生き方」
「……そう、ありがとう。そう言ってもらえると、うれしいよ」
「ま、正しいかどうかは分かりませんけどね(笑)」
「だな(笑)」
還暦が近づくに連れて、日に日に臆病になっている自分がいます。
何か、あせっているのかもしれません。
同級生は来年、定年退職を迎えます。
自分だけ、人生に置いて行かれたような錯覚に陥るときがあります。
いったい、オレは、いい歳をして何をやってんだ!
学生じゃあるまいし、いつまでも夢みたいなことばかり考えて!
すでに遅過ぎるけど、社会人として、家庭人として、もう少し、まともに生きられないのか!
気が付くと、もう一人の自分が、説教を始めています。
そんなときに、友が言ってくれた言葉に一瞬ですが、ホッと救われました。
“正しくないかもしれないけれど、間違ってはいない”
正しくないことは、端から分かっていたことです。
心配だったのは、間違っていないかということ。
お世辞でも、ジョークでも、ヨイショでもいいのです。
他人に言ってもらえさえすれば。
Y君、ありがとう!
還暦を迎える勇気が出てきました。
Posted by 小暮 淳 at 11:46│Comments(0)
│つれづれ