2018年12月10日
不便と不自由の選択
<「休み時間になると、廊下に公衆電話の順番を待つ長い列ができるんです。昨年から急に生徒たちがポケベルを持つようになったんですよ。その前の年には、まったく見られなかった現象です。たぶんテレビドラマの影響でしょうけど、授業中には鳴らさないように注意しています」> (『上毛カルテ』(上毛新聞社) より)
これは平成6年(1994) に、僕が雑誌の取材で専門学校教師にインタビューした時の記事です。
今読むと、もはや平成というよりは、昭和に近いイメージがする現象です。
たかが24年前のことなんですけど……
先週、ソフトバンクに通信障害が発生して、利用者らが公衆電話に列を作るという “珍現象” が起きました。
なかには 「初めて公衆電話を使った」 という若い人もいたりして、なんとも不思議な “時代回帰” を見た思いがしました。
実は僕、いまだに携帯電話はガラケーです。
持たない理由は、「必要ないから」 なのですが、できればケータイ自体も持ちたくありません。
というか、そもそも “持たない派” だったのです。
が、18年前、雑誌の編集人に就任した際に、無理やりに持たされたのでした。
もちろん、抵抗はしました。
でも、スタッフに、
「分かりました。だったら一日中、外出しないで編集室に居てください。でないと連絡が取れません!」
と言われてしまい、自由が欲しい僕は、泣く泣くケータイを持つハメになったのであります。
便利なものは、一度持ってしまうと手放せません。
だからスマホも、怖いのです。
現在、スマートフォンの保有率は約75%だそうです。
誰かに脅かされない限り、残り25%の少数派に居残るつもりです。
そういえば身近なところに、携帯電話を一度も持ったことのない人がいました。
僕の実兄です。
そう、このブログにも時々登場する、両親の介護を共にしているアニキであります。
彼が、いまだにケータイを持たない理由は、「必要ないから」 です。
職業は、建築士。
すべての連絡は、自宅と事務所の固定電話の留守番電話機能で済ましています。
「不便ではないのか?」
と問えば、
「不自由ではない」
と答えます。
う、う、うらやましいーーーッ!!!!!
そうなのです、“便利” の代償は “不自由” なのです。
そろそろ現代人は、自分の価値観で生きる勇気を身に付けたほうが良さそうですね。
Posted by 小暮 淳 at 12:08│Comments(2)
│つれづれ
この記事へのコメント
まったくですね。
女房は未だにPHSです。
2020年にはとうとうピッチもサービス終了となり、買い替えざるを得ず悩んでおります。
娘は、小さい時に歴史博物館の「昔の道具展」みたいのものに連れて行ったら、黒電話のダイヤルをプッシュしていましたもの。いやはや…
ほんと、この2~30年の変化は恐ろしいものがあります。
まったく、ネットやらスマホやらで色々併せると、毎月いくらとられているのでしょう?
生活は豊かになっているんでしょうかね。人間知らなくてよいものまで知るようになってしまったようで。
これも理恵の悲しみでしょうか。
女房は未だにPHSです。
2020年にはとうとうピッチもサービス終了となり、買い替えざるを得ず悩んでおります。
娘は、小さい時に歴史博物館の「昔の道具展」みたいのものに連れて行ったら、黒電話のダイヤルをプッシュしていましたもの。いやはや…
ほんと、この2~30年の変化は恐ろしいものがあります。
まったく、ネットやらスマホやらで色々併せると、毎月いくらとられているのでしょう?
生活は豊かになっているんでしょうかね。人間知らなくてよいものまで知るようになってしまったようで。
これも理恵の悲しみでしょうか。
Posted by T課長 at 2018年12月10日 13:22
T課長さんへ
同感です。
月に数回、電車に乗るのですが、車内を見渡すと、スマホ、スマホ、スマホ、スマホ……老若男女、スマホをいじっている人だらけなんですね。
いったい、この人たちは何をしているのでしょうか?
先日、一人だけ文庫本を読んでいる若い女性がいました。
その姿を見て、ホッとした僕は、おもむろにバッグから新聞を取り出して、読み始めました。
いろんな人が居て世の中なのに、なんだか画一的な社会が気になります。
T課長のおっしゃるように、はたして“生活”や“心”は豊かになっているのでしょうか?
そんな変化に富んだ平成の世も、あと少しで終わろうとしています。
もっと自分のスピードで暮らせる時代がやって来ると、いいですね。
同感です。
月に数回、電車に乗るのですが、車内を見渡すと、スマホ、スマホ、スマホ、スマホ……老若男女、スマホをいじっている人だらけなんですね。
いったい、この人たちは何をしているのでしょうか?
先日、一人だけ文庫本を読んでいる若い女性がいました。
その姿を見て、ホッとした僕は、おもむろにバッグから新聞を取り出して、読み始めました。
いろんな人が居て世の中なのに、なんだか画一的な社会が気になります。
T課長のおっしゃるように、はたして“生活”や“心”は豊かになっているのでしょうか?
そんな変化に富んだ平成の世も、あと少しで終わろうとしています。
もっと自分のスピードで暮らせる時代がやって来ると、いいですね。
Posted by 小暮 淳
at 2018年12月10日 18:44

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