2020年06月26日
ランチ&呑み会
「編集長、ランチしませんか?」
O君は、約20年前に僕が編集人をしていた雑誌の元スタッフです。
いまだに、僕のことを 「編集長」 と呼びます。
そして時々、こんな、お誘いメールをくれます。
「俺はもう、編集長じゃないよ」
そう言ったことがありましたが、
「いいんですよ、編集長は編集長なんですから」
そう言って、受け流されてしまいました。
すると今週は、同じ元スタッフのSさんから電話がありました。
「編集長、お久しぶりです! 今度、呑み会しませんか?」
と、キャビキャビとした弾む声は、20年前と少しも変わりません。
でも思えば、彼女も40代のはず。
あの頃は、まだ20代前半のギャルでした。
その後、結婚もして、今は2児の母親です。
「だから、俺はもう、編集長なんかじゃないよ」
と言っても、やはり、
「編集長というのは、ニックネームだと思ってください」
とかなんとか言われてしまい、またしても呼称の訂正はできませんでした。
でもね、うれしいんですよ。
僕が編集室を去った理由が理由でしたからね。
上司との反りが合わず、ケンカをして、突然、辞めてしまったわけですから……
言い方を変えれば、僕はスタッフを “捨てた” わけです。
なのに編集室を去った後も僕を憎むことなく、何十年も交流を続けてくれているのですから、ただただ編集長冥利に尽きる光栄だと感謝しています。
だって、こうやって忘れずに声をかけてくれるなんて、まるで同窓会に呼ばれる恩師のような気分じゃありませんか!
ランチも呑み会も僕にとっては、懐かしい教え子たちに会える同窓会なんです。
それにしても時代は変わりました。
男子からランチ、女子から呑み会のお誘いですからね。
でも、いいんです。
あの頃の仲間に会えば、血気盛んに情熱を振りかざしていた若き日の自分に会えるような気がするのです。
Posted by 小暮 淳 at 15:52│Comments(0)
│つれづれ