2020年08月28日
自分に 「様」 を付けたがる客
レジハラが止まりません。
レジハラとは、「レジハラスメント」 の略で、レジ袋の有料化により、スーパーやコンビニの店員に難癖を付ける客が急増している現象で、たびたびテレビのニュースやワイドショーで取り上げられています。
このブログでも以前、その現象に触れたことがあります。
(2020年8月7日 「不機嫌な大人たち」 参照)
レジハラは、レジ袋問題だけに、とどまらないようです。
連日、テレビで流されるスーパーでの防犯カメラ映像には、誰もが不快感を覚えているはずです。
レジで支払いを終えた初老の男性。
そのまま立ち去るのかと思えば、いきなり、レジ上に張られているコロナ感染防止用のビニールシートを引っ張り、壊してしまいました。
あ然とする店員……
またしても、不機嫌な客は “おじさん” でした。
どうして、このようなことをする不機嫌な客がいるのでしょうか?
以前、僕は、これは売る側と買う側という主従関係が生み出す “仮想支配” という勘違いではないか、と述べましたが、どうもこれは、日本人特有のハラスメント行為のようなのです。
先日、大変興味深いコラムを新聞で見つけたので、紹介します。
筆者は、ドイツでの生活が長った製造業の男性です。
<日本のサービスは海外の平均と比べると上回っていると思います。しかし、私がドイツから戻ってまず感じたことは、客側の態度のひどさです。店員に対して見ていて不愉快になるくらい、横柄な態度を取る人がいます。>
この状況について筆者は、「お客様は神様です」 という言葉の存在があると説きます。
<この言葉を聞いて 「俺は客だ! 神様だ‼」 という態度で来られる方がいます。ひどい時には大声でわめき散らすこともありますが、ここで勘違いが起きているのです。「お客様は神様です」 とは接客する側が言うせりふで、そのくらい感謝をして大切に対応しましょうという心構えのようなものです。>
僕も同感です。
この言葉を有名にした歌手の三波春夫さんも、同じようなことをおっしゃっていました。
「これは感謝の言葉」 なのだと。
決して客が偉いのではなく、ましては人の上下関係を表す言葉ではないことを。
でも、たまに居るんですよね。
お金や物を持っていると、他人を見下すような言動を発する人って。
でも、真の金持ちは、そんなことをしないですけどね。
ところが、こういう人たちは、たかが数百円の買い物でも、いっときの “仮想支配” に酔ってしまうんでしょうね。
不機嫌な大人たち!
勝手に、自分で自分に “様” なんて、付けないでくださいね。
あなたは、ただの “客” なのです。
Posted by 小暮 淳 at 10:25│Comments(0)
│つれづれ