2020年09月12日
今日の毎日新聞 『くつろぎの宿』
<群馬県の温泉に詳しい前橋市のフリーライター、小暮淳さんに聞くと、金湯館のような 「源泉一軒宿」 が県内に40軒近くあり、残念ながら年々減りつつあるという。「霧積温泉は群馬で一番の秘湯でしょう」>
(2020年9月12日付、毎日新聞首都圏版より)
人の縁とは、不思議です。
長い人生において、一度会ったきり二度と会わない人というが、ほとんどです。
それが仕事での出会いとなれば、なおさらで、担当が変わったり、勤務地が異動になったりすれば、そのまま音信不通になってしまうのが、人の常です。
でも、この記者は、違いました。
今から5年前、僕はNPO法人 「湯治乃邑(くに)」 を設立しました。
その時、真っ先に、オンボロ事務所(雨漏りがする借家) に駆けつけてくれたのが、当時、毎日新聞の前橋支局に在籍していた尾崎修二記者でした。
<湯治場として復活計画>
<前橋のライター小暮さんらNPO設立>
(2015年10月18日付、毎日新聞群馬版より)
そんな見出しが躍る記事を、地元版に書いてくださいました。
その翌年のこと。
「小暮さんの活動を、もっと全国の人に知ってもらいましょう」
と連絡があり、再度、取材を受けました。
<発信 地方から>
<守りたい 「源泉一軒宿」>
(2016年3月22日付、毎日新聞全国版より)
という記事が載りました。
今度は、全国版です!
反響は、前回の比ではありませんでした。
日本中の読者から、このブログにコメントが入り、アクセス数も1日で3,000を超えました。
「なんで、そこまでしてくれるの?」
なにげに訊いたことがありました。
すると彼は、たった一言、
「温泉が好きなんですよ」
そう言った記憶があります。
そして、コロナ禍の今年……
またしても連絡がありました。
すでに彼は異動をしていて、現在は東京本社の勤務です。
それでも、群馬の温泉の記事を書きたいと言います。
そして先週から毎日新聞の首都圏版にて、『くつろぎの宿』 霧積温泉 金湯館の連載 (全3回) が始まりました。
今日の掲載が、第2回目です。
<110年一軒で守りつぐ>
<山津波被災後に託され>
と題して、幾多の災害を乗り越え、家族だけで守り続ける一軒宿の “いま” をレポートしています。
でも彼の記事は、資料に基づく、報告だけではありません。
実際に、自分の足で歩き訪ね、温泉に入り、宿に泊まり、湯の浴感に至るまで、ドキュメント・スタイルで詳細に記しています。
その文章を読めば、いかに彼が温泉を愛しているかが分かります。
そして記事には、冒頭の一文が登場します。
来週 (次回) の最終回を楽しみにしています。
そして、尾崎記者のますますの活躍を期待しております。
Posted by 小暮 淳 at 11:53│Comments(0)
│温泉雑話