2021年03月20日
続・コロナに惑う子どもたち<確定値>
以前 (2021年2月20日)、「コロナに惑う子どもたち」 というタイトルで、未成年の自殺が急増していることを伝えました。
その時点では、まだ暫定値でしたが、先日、警視庁により2020年の自殺者の統計 (確定値) が発表されました。
これによると統計のある1980年以降、小中高生の自殺者数が最多の499人に上ったそうです。
確定値の内訳は、以下の通りです。
小学生 14人(前年比6人増)
中学生 146人(同34人増)
高校生 339人(同60人増)
※未成年全体の自殺者数は777人(同118増)
この数字を見ただけでも驚きを隠せませんが、さらに数字を紐解いてみると、ある傾向が読み解けます。
それは、男女差。
全体の自殺者のうち、男性は11年連続で減少しているのに対して、女性は増加に転じています。
その自殺理由は、健康問題、家庭問題、経済・生活問題の順に多かったといいますが……。
ここで見逃せないのが、新型コロナウイルス感染との関係性です。
自粛によるコミュニケーション不足が、孤立化や孤独化、貧困化に拍車をかけてしまっているのではないでしょうか?
この件について、厚生労働省自殺対策推進室は、こうコメントしています。
「新型コロナウイルス禍で学校が長期休校したことや、外出自粛により家庭で過ごす時間が増えた影響で、学業や進路、家族の不和などに悩む人が増加したとみられる」(毎日新聞より)
コロナ前は、不登校や引きこもりという問題がクローズアップされていましたが、コロナ禍においては、学校に行けないことへのストレスが、自殺の引き金になっているということでしょうか?
僕は、たびたび、いじめ対策として 「逃げろ」 「逃げていいんだ」 と言い続けてきました。
でも、逃げただけではダメなんですね。
逃げた先の環境が整っていなかったら、そこでも孤独を抱えてしまうということです。
まさに “ガラスの10代” であります。
Posted by 小暮 淳 at 13:21│Comments(0)
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