2021年09月22日
類友記者
「○○新聞の××です」
ケータイのディスプレイにも、そう表示されました。
ということは過去に会ったことのある人です。
聞き覚えのある名前だし……えーと、えーと……
「以前、紙芝居を取材させていただきました」
はいはい、覚えております!
若い男性の記者さんですね。
「その節は、大変お世話になりました」
そう礼を言うと、
「近々、小暮さんを取材させていただけますか?」
「えっ、僕を?」
ということで昨日、市内の喫茶店で記者と会いました。
彼は九州の出身。
新卒で大手新聞社に入社。
最初の赴任地が群馬で、3年目だといいます。
ということは、察するに20代半ば。
若いはずです。
僕とは、親子以上の歳の差があります。
その彼が、また、なぜ、僕なんかを取材対象に選んだのでしょうか?
まあ、一般の人よりは目に付く、派手な仕事をしていますから、新聞や雑誌からの取材を受けることは多々あります。
でも、その場合、著書を出版したり、大使に任命されたり、大きな講演会をしたりと、何らかのアクションを起こしたときのスポット記事です。
ところが今回は、どうも取材の主旨が違うようであります。
「まず、高校を卒業したあたりから、お話を聞かせていただけますか?」
ええっ? それって、もしかして、僕の半生を追うの?
聞けば、日曜版の特集で、全文90行以上の記事になるといいます。
たいがい、どこの新聞も1段に印字されている1行の文字数は11~12字ですから、なななんと! 1,000字越えの大きな記事になります。
1,000字といえば、原稿用紙3枚弱ですぞ!
こりゃ大変だ~!
片手間に取材を受けるわけにはいきません。
もっと身を引き締めて、真摯に受け答えをしようじゃありませんか!
それにしても、なぜ、大新聞さんが、僕なんかをクローズアップして特集記事を組むのでしょうか?
取材を受けるのは、まず、その疑問を解消してからです。
「なんで、僕なの?」
彼の返答は、たった一言でした。
「はい、温泉と日本酒が大好きなんです! 小暮さんの本も持っています」
おおおーーー!!!
お若いのに、いい趣味をお持ちだ。
温泉と日本酒だとは、実に素晴らしい!
「ええ、ぜひ、群馬の温泉大使であり、地酒大使である小暮さんにお会いして、一度、直にお話を聞いてみたいと思っていました」
ということで、たっぷり2時間の取材を受けました。
なぜライターになったのか?
なぜ温泉に興味を持ったのか?
から始まり、著書や講演活動にいたるまで、たっぷりと話してきました。
「小暮さんの生き方って、カッコイイですね」
「えっ、カッコイイ?」
「だって好きなことを仕事にして、しかもフリーでされているなんて」
そんなことを取材された記者から言われたのは、初めてです。
ちょっとカッコつけて、話しちゃいましたかね。
ま、だったらカッコイイ記事にしてくださいな。
掲載を楽しみにしています。
“類は友を呼ぶ” ならぬ、“湯と酒は記者を呼ぶ” ようであります。
Posted by 小暮 淳 at 11:29│Comments(0)
│取材百景