2021年10月23日
農夫は毎日畑を耕す
「ブログを読んでます」
と、声をかけていただくことは、以前からありました。
でも、どれくらいの頻度で読んでいただいているのかは、分かりません。
たまたま温泉のことを検索していたら僕のブログにたどり着いたのかもしれませんし、僕と仕事をするためにあらかじめ予備知識としてブログを閲覧しただけなのかもしれません。
それでも 「読んだことがある」 ではなく、みなさん、「読んでいます」 と現在進行形で言ってくださるのですから言葉どおり、ありがたく受け止めて、「ありがとうございます」 と僕も、お礼を言っています。
ところが先日、さる講演会場でのこと。
主催者である館長に、こう言われました。
「先生のブログは、毎日、読ませていただいています」
まず、“毎日” というキーワードに驚きました。
「毎日ですか?」
「ええ、先生のブログは必ずアップされたら、すぐに読んでいます」
とのことで、大変恐縮してしまいました。
ところが、館長の次のひと言に僕は、なかなか二の句が告げられませんでした。
「いや~、毎日書かれているのですから、すごいですね~!」
たぶん館長は、心からそう思ったのかもしれませんが、この日のゲストである僕へのリップサービスだったようにも思います。
こんなことを言われたのは初めてだったので、一瞬僕は、返答に困ってしまいました。
“すごい” といわれても、僕にとってブログは日常のことだし、特段、努力をしているわけでもありません。
いうなれば、アスリートが毎日トレーニングを欠かさないようなもの……。
だもの、あまりに当たり前のことをほめられてしまったので、あせってしまい、なんと言おうかと言葉を探した末に、口を突いて出たのが、
「ええ、仕事ですから」
でした。
さてさて、みなさんも似たような経験って、ありませんか?
世の中には、さまざまな職業の人がいて、自分と比較すると到底、真似できないような “スゴ技” を持っている人がいます。
それが日常、普通にこなしているとなると、やはり、「すごいですね」 という表現になりがちです。
たとえば、コックさん。
毎日料理を作っています。
僕には、真似できません。
豆腐屋さんは豆腐を作り、そば屋さんはそばを毎日打っています。
たぶん、すべての職業が、他の人から見たら信じられない “スゴ技” を持っています。
決して、専門職だけではありません。
サラリーマンは、毎日会社に行きます。
(僕には真似できません)
お母さんは家族のために、毎日おいしい食事を作ります。
だもの僕はライターですから毎日、文章を読んで、文章を書いています。
ただ、それだけのことです。
農夫が毎日畑を耕すように、きっとみなさんも知らず知らずのうちに、毎日行っている他人から見たら驚かれる “スゴ技” があるはずです。
ぜひ、探してみてください。
Posted by 小暮 淳 at 10:37│Comments(0)
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