2022年06月12日
なぜ女児は消えた?
“事実は小説より奇なり”
これが小説ならば、とっくに容疑者が浮上し、名探偵が事件を解決していることでしょう。
《肋骨も女児とDNA型一致》
まだ真相は解明されていないのに、すでに忘れ去られているかのような小さな記事が、新聞の片隅に載っていました。
2019年9月、山梨県のキャンプ場からこつ然と姿を消した女児失踪事件の続報です。
失踪から2年7ヶ月後の今年4月、山中から女児の物と思われる頭蓋骨が発見されたのをきっかけに、肩甲骨、左脚、右腕の骨が次々と見つかっています。
新聞記事は、新しく発見された肋骨からも当時7歳だった女児と同じDNA型が検出されたことを報じています。
ここまでハッキリと科学が証明しているのですから、同一人物であることは間違いないようです。
でも、まだ事故か事件かは分かっていません。
失踪場所と骨の発見場所の距離を考えると、事故とは思えないのですが……
DNA型鑑定という現代技術がなかった時代、今回のような失踪事件は、迷宮入りとなっていたことでしょう。
そして、人々は、こう呼びました。
「神隠し」 と。
民話や伝説の世界では、子供が山の中で、こつ然と姿を消す話が、たくさんあります。
大概は、人間の所業が “山の神” の逆鱗に触れたことが原因です。
温泉地に多いのが、ある日突然、湯が止まってしまうという話。
そして、止まってしまった湯を元に戻すには、子供を人身御供に差し出すしかありません。
なかには、神の使いとして、天狗が子供をさらいに来るという話もあります。
なぜ、女児は山の中で消えたのか?
山の神の怒りに触れたのか?
天狗に連れ去らわれたのか?
それとも、人の姿をした魔物に……
名探偵の登場を待ちいたと思います。
Posted by 小暮 淳 at 11:43│Comments(0)
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