2022年08月18日
そこに居ないと分かっていても
「お前、来たんかい」
オフクロの声が聞こえたような気がしました。
「ごめん、遅くなって」
昨日、一日遅れの墓参りに行って来ました。
盆中は、なんだかんだと野暮用があり、「行かなくっちゃ」 と思いつつも、盆が明けてしまいました。
そんな盂蘭盆会の最終日に、離れて暮らす長女からメールが届きました。
<今日3人でお墓参りに行ってきたよ!>
3人とは亭主と息子です。
そしてメールには、墓石に張りつく一匹のカエルの写真が添付されていました。
<着いた時から帰るまで小さなカエルが、ずっといてくれた。>
<K (孫の名前) と、大っきいじぃじかな?大っきいばぁばかな?って話して……>
楽しそうな家族の墓参りの様子がつづられていました。
孫やひ孫たちが来てくれて、さぞかしオヤジもオフクロも喜んだことでしょうね。
「今頃になって来て、父さん、怒っているよ」
オフクロの声が聞こえます。
「えっ、本当?」
「ウソだよ、喜んでいるよ」
そう言ってくれていると、勝手に解釈をしました。
あれから3年。
令和元年という年は、悲しみに暮れた一年でした。
2月にオヤジ、5月にオフクロ、そして9月には愛犬のマロまでもが旅立ってしまいました。
「もう、ここには居ないよね?」
線香と花を手向けながら、語りかけました。
盆が明けて、すでに天界へ帰ってしまっているはずです。
ワン!
犬の鳴き声がしたような。
「マロかい?」
やっぱり気のせいだったようです。
それでも僕は話しかけました。
「オヤジとオフクロをよろしくね」
Posted by 小暮 淳 at 12:07│Comments(0)
│つれづれ