2022年10月11日
そろそろ人捨離
「断捨離を始めたんだ」
「ダンシャリ? また、なんで?」
「いや、これと言った理由はないんだけどさ。もう使わないモノって、けっこうあるじゃん」
「あるけど、面倒臭いな」
「ネットで売れるんだよ」
「売れるの?」
「ああ、バッグとか財布とか……」
僕は毎月一回、神社の境内で同級生が口演する 「街頭紙芝居」 のお手伝いをしています。
(当ブログのカテゴリー 「神社かみしばい」 参照)
10時、11時、12時、13時と、日に4回の口演を行っているのですが、必ずしも毎回、来客があるとは限りません。
観客ゼロの回は、紙芝居師の同級生と木陰のベンチに腰かけて、あれやこれやと、つれづれなるままに雑談を楽しんでいます。
先日の話題は、最近、彼が始めた 「断捨離」 でした。
定年退職まで真面目に勤め上げた彼は、現役時代は有名企業のエリート営業マンでした。
だからでしょうね、けっこうブランド物を身に着けていたようです。
それらが、ごっそりと押し入れから出てきたのだといいます。
「いい小遣いになるんだぜ」
と、家は片付くし、一石二鳥の断捨離に、ご満悦の様子。
「ジュンは断捨離、しないの?」
「俺の場合、ガラクタしかないからさ。モノの処分は、後回しだな。とりあえず、人捨離から始めているよ」
「ジンシャリ? なんだ、それ?」
「ヒトの整理だよ」
60年以上生きていると、膨大な数のヒトと出会ってきました。
疎遠になってしまったヒトもいますが、ダラダラ、ズルズルと切れずに付き合いが続いているヒトもいます。
ふと、残りの人生を考えると、「あまり無駄な時間はないな」 と思うのであります。
若い時は、「何でも見てやろう」 「たくさんの人と出会いたい」 と思っていましたが、そろそろ “人生の断捨離” をする時期に来たようです。
友人知人、仕事……
交友関係の総決算です。
残りの人生に必要なヒトを人選しながら付き合っていくことに決めました。
「それ、いいな! 俺も始めよう」
「人間関係が楽になるぞ。変な気を遣わずに済む」
「だな、人捨離、賛成!」
「おっ、こんな時間だ。客が来るぞ!」
「おお、とりあえず、俺たちは互いに人捨離の対象じゃないということで」
「もちろん、よろしく!」
ところで、断捨離同様、人捨離で処分した “ヒト” は、ネットで販売できるのでしょうか?
Posted by 小暮 淳 at 11:07│Comments(0)
│つれづれ