2022年12月26日
前頭葉の問題ですか?
「小暮さんは、いつも楽しそうですね」
先日も行きつけの店で、席を同じくした常連客に言われました。
思えば、学生時代に仲間から付けられたニックネームは、“青春楽天家” でした。
なんでも周りから見ると、悩みなどなく、ただ毎日を楽しんでいるように見えたようです。
「ジュンはいいよな、楽しそうで」
「悩みなんて、ないんだろう」
なんて言われてました。
時を経て、大人になってからも変わりません。
「小暮さんは、完全に仕事を楽しんでいるよね」
と……
はて、世間の人は僕のどんなところを見て、そう言うのでしょうか?
真剣に考えた時期がありました。
そして出た答えは、“公私混同” であります。
そう、僕には仕事と遊び (プライベート) の使い分けができていなかったのです。
まだ子どもたちが小さかった頃、ふだんの遊びから旅行まで、すべての場所が僕の仕事先でした。
“仕事先” といっても、ビジネスではありません。
登山や名所旧跡、博物館、資料館、展示会、個展会場めぐり……
今思えば、家族にしたら、いい迷惑だったんでしょうね。
レジャーは、すべて父親の行きたい所だったのですから。
つい先日、今年から社会人になり一人暮らしを始めた次女が、ぷらりと帰ってきました。
ボーナスが出たからとかで、僕を夕食に誘ってくれたのです。
やはり、その時、娘が言いました。
「相変わらず、おとうは楽しそうだね」
気が付いたら僕は、取材や講演など仕事の話をしていたのです。
「お父さんの仕事は楽しそうで、いいな」
サラリーマンの長男に言われたこともあります。
「お前は仕事が楽しくないのか?」
と問えば、
「だって、数字がすべてだもの」
とのこと。
「数字って、楽しくないのか?」
さらに問えば、
「当り前じゃないか!」
と、叱られてしまいました。
「それはね、小暮さんの前頭葉が異常に発達しているからですよ」
以前、そう助言してくれた友人がいました。
「なに、その前頭葉って?」
「常に新しいことを考えている脳ですよ」
ということで、ちょっと前頭葉について調べてみました。
≪前頭葉とは、哺乳類の脳の一部で、大脳半球の前部に存在する。
哺乳動物の中では、高等なものほど、この部分が発達している。
「意欲」「創造」「実行」 をつかさどる器官であることから “脳の司令塔” などと呼ばれている。≫
とのことですが、難しくて、よく分かりません。
ただ、「意欲」 があれば 「創造」 して 「実行」 することが可能ですよね。
ところが日本人は、この前頭葉が発達した人が少ないんですって。
それは社会構造にあるらしいんです。
集団行動が得意で、人と同じことが美徳と考えられているため、人と違った新しいことをすると、“異分子” ととらえられ、「前例がない」 ことを理由に、出る杭は打たれてしまうからのようです。
さらに年齢を重ねると、その傾向は顕著になり、前頭葉の機能は、さらに低下するとのこと。
ゆえに、“怒鳴る” “キレる” といった老害を招きやすくなるようです。
ということで、僕の楽天的な性格は、前頭葉が異常に発達している証拠なのだそうです。
でも、これって、病気ではないですよね?
医者に診てもらう必要はありませんよね?
でも一つだけ心配なことがあります。
もしかして、この性格が知らないところで、誰かを傷つけてはいませんかね?
Posted by 小暮 淳 at 13:12│Comments(0)
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