2022年12月27日
みんなの “今” を大切にしたい
どこかの街の公園が、「子どもの声がうるさい」 という住民の苦情から廃止されることになりました。
どこかの家では、息子が親の介護にいら立ち、殺害して死体を冷蔵庫に遺棄してしまいました。
こうした “今” も、どこかで子どもやお年寄りが、邪魔者扱いされているのではないかと思うと、やるせない気持ちでいっぱいになります。
「子ども叱るな来た道だもの。年寄り笑うな行く道だもの」
確か、仏教の言葉だったと思います。
子育てと両親の介護をした経験がある僕には、ありがたい言葉でした。
人間だもの、カッとなることだってあります。
思わず、手を振り上げたくなる時だって、たびたびありました。
でも、そんなとき、僕を救って、励ましてくれた言葉でした。
誰だって、自分と自分の“今” が一番可愛いんですよね。
分かります。
僕だって、そうだもの。
でも、子どもだって “今” を生きているし、お年寄りだって “今” を生きているんです。
みんな一緒に “今” を生きている家族や住民なんですよね。
時代のせいにはしたくないけど、昭和の頃は、もう少し他人に対して寛容だったように思います。
赤ちゃんの泣き声、子どもたちの遊び声、雷おやじの怒鳴り声、犬の遠吠え、工事現場の音や宣伝カーの声……
“音” なんて、町中に渦巻いていました。
でも、経済の成長とともに日本が豊かになると、人々は “個” の時間と空間を重んじるようになり、自分が発する以外の音は “雑音” と感じるようになってしまいました。
“老い” もしかり。
医学の進歩とともに、高齢化を迎えた日本は、いまだかつて経験をしたことのない介護社会を迎えています。
日に日に老いていく親に対して、子どもたちは戸惑うばかりです。
僕は政治家ではないので、今後、日本はどうしたらいいのかなんて分かりません。
ただ、言えることは、「来た道にいる人」 も 「行く道にいる人」 も、そして 「その間の道にいる人」 も、みんな一緒に “今” を生きているんだということ。
子どもたちの元気に、パワーをもらいましょう!
お年寄りからは、知恵を借りましょう!
そして、その間に生きる私たちは、手を差し伸べる勇気を持ちましょう!
それができたら……
もう少し明るいニュースが増えると思うんです。
Posted by 小暮 淳 at 11:57│Comments(0)
│つれづれ