2023年06月29日
叱られて
「肘をつかない!」
「……? あっ、はい」
一昨晩、突然、末娘(次女) が帰ってきました。
現在、彼女は県外の総合病院で看護師をしながら、一人暮らしをしています。
急に、2日間の休みが取れたので帰省したようです。
「おとう、明日の午前中、ヒマ?」
「ヒマじゃないけど、いるよ」
「だったら駅まで送ってくれる?」
「ああ、いいよ」
2日目の夜に娘から、そう告げられました。
聞けば、乗る電車は昼過ぎとのこと。
だったら、たまには父娘水入らずで、「ランチでもしようか?」 と提案。
「おごってくれるなら」 との条件付きで、早めに家を出て、レストランに立ち寄りました。
冒頭の会話は、その時の娘父の会話です。
娘が先、父が後。
叱っているのが娘で、叱られているのが父です。
知らずのうちに僕は、肘をついて食事をしていたようです。
「『肘をついて食べるな!』 って、おとうが言ってたんだからね!」
「そうだっけ?」
「覚えてないの?」
「ない」
「すっごく厳しくって、すっごく、こわかったんだから」
「怖かった?」
「こわかったよ~」
娘によれば、僕はとっても怖い父親だったようです。
それが今は逆転して、僕が同じことで怒られています。
「あれ、おとうは、いくつになるんだっけ?」
「誕生日が来ると、前期高齢者」
「ぎゃーーーっ、ジジイだ!」
「ジジイじゃなくて、ジイジだよ」
「それはK君だけでしょ」
K君とは、長女の息子です。
彼女にとっては、甥っ子であります。
「じゃあな、元気で暮らせよ」
「うん、おとうもね。くれぐれも、転ばないでよ」
「転ぶ? そりゃ、なんだい?」
「老人は、転んでケガをすると老化が進むの!」
「老人? 誰が?」
「おとうだよ、前期高齢者でしょ!」
おいおい、前期高齢者とは便宜上の呼称で、高齢者=老人ではない!
と思ってみたものの、今後のことを考え、娘の気遣いに感謝することにしました。
「わかった、転ばない。ありがとう」
“老いたら子に従え” っていうことですかね?
でも、高齢者=老人じゃないぞ!
Posted by 小暮 淳 at 10:57│Comments(0)
│つれづれ