2023年07月03日
さよならプラザ
昨日7月2日は、何の日?
タコの日、うどんの日、たわしの日……
調べると、いろいろあるけど、僕にとって昨日という日は、「さよならプラザの日」 でした。
45年前の春。
僕は、初めて東京・中野駅に降り立ち、駅前にそびえる大きな三角形のビルを見上げていました。
正式名称は、「全国勤労青少年会館」。
当時はすでに、「中野サンプラザ」 の愛称で親しまれていました。
「絶対に、ここでライブをしてやる!」
19歳の僕は、こぶしを握りしめた記憶があります。
僕らは、さらに親しみを込めて、この建物のことを 「プラザ」 と呼んでいました。
僕らとは、プラザから徒歩1分のところにあった音楽専門学校のクラスメートたちです。
そして、僕らは1年後に、プラザの前で誓った夢の一歩を踏み出しました。
その年の秋に、突然、レコーディングの話が舞い込んできました。
しかも、オムニバス盤のLPレコードです。
半年かけてスタジオに通い続け、1979年春にレコードデビューを果たしました。
アルバムタイトルは 『扉の向こうで』。
ジャケットの表紙には、開いた扉の向こう側で、若い6人の男女が笑顔で手を挙げています。
このアルバムに、僕の曲は2曲収録されています。
1曲は、ふるさと前橋の駅前通りを歌った 『忘れかけてた街』。
そして、もう1曲は、中野の街を歌った 『中野通りを北に』 です。
もちろん、歌詞の中には 「中野サンプラザ」 が登場します。
あれから44年後の昨日、2023年7月2日、
中野サンプラザは50年の歴史に幕を下ろし、閉館しました。
建物解体後の跡地には、最大7,000人を収容する大ホールを備えた複合施設が建設され、一帯は再開発される計画だそうです。
先日、僕は、「プラザ」 に別れを言いに、中野を訪ねました。
そして、あの日のように三角形のビルを見上げて、こう言いました。
「ついに最後まで、ここでライブをすることはできなかったけど、青春の1ページをありがとう!」
(当ブログの2023年5月4日 「東京再会物語② マロドリンクはなかったけれど」 参照)
さよなら、プラザ!
Posted by 小暮 淳 at 12:22│Comments(0)
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