2024年11月03日
舞台がある限り謎は解ける!
民話や伝説は99%が噓である。
しかし、舞台があれば1%の真実にたどり着ける。
荒唐無稽な民話や伝説の世界。
巨人や妖怪など、架空の生物が登場する話も多い。
では、なぜ、そのような創り話が生まれたのか?
その謎を追うため、僕は10年以上前から 「謎学の旅」 に出かけています。
自称、謎学ハンターであります。
現在、俗に言われる “入水伝説” を追っています。
全国の湖沼に伝わる 「竜神伝説」 です。
お姫様が、ある日、山に登り、湖に身を投げ、竜 (または大蛇) になってしまう話です。
これらの伝説は、舞台は異なっても一様に物語は似ています。
何のオチもありません。
それが、民話や伝説だからです。
でも、さらに深く調べ、時代背景や登場人物を考察していくと、ハッとする瞬間に出くわすことがあります。
「もしかしたら……」 という自分の勘を頼りに、再度、物語を構築し直すと、思わぬ真実にぶち当たることがあります。
鳥肌が立つ瞬間です。
この一瞬の快感と達成感のために、僕は旅を続けています。
昨日、降りしきる雨の中、群馬県東部の山中にある寺院を訪ねました。
1200年前、弘法大師が東国遊化の折に、薬師仏を刻み開創したと伝わる古刹です。
この寺に、赤城山中の小沼(この)で入水した娘の遺品が保管されているというので、第57世住職に話を聞いてきました。
(関連ブログ=2024年10月12日 「身を投げた娘が沼に残した物」 参照)
住職の話には、説得力がありました。
なぜ、ここに娘の遺品があるのか?
時系列に歴史の筋道をたどりながら、この寺に遺品がやって来るまでの過程を、ていねいに話してくださいました。
でも、僕の中には、腑に落ちないものがありました。
まだ、どこかに伝説のからくりがあるように思われるのです。
だって、娘は入水したんですよね?
だったら身に着けていた遺品は、湖底に沈んでしまっているはずです。
誰が、湖底から引き揚げたんでしょうか?
みなさんは、伝説だからしょうがないって思いますか?
それも99%の嘘のうちだって?
でもね、まだ1%の真実が見つかっていないんですよ!
真実の扉は、たぶん、この遺品の出どころにあると思うんです。
すると、住職は、こんなことを話しを始めました。
「これは、異説なんですけどね……」
エ―――――ッ !!!!
「娘は死んでいない!? この伝説自体が、すべて、ねつ造だった!? それも、ある事実を隠すための偽装工作だった!?」
謎学の旅は、つづく。
(この真相は、12月20日号の 「ちいきしんぶん」 に掲載されます)
Posted by 小暮 淳 at 11:23│Comments(0)
│謎学の旅