2024年11月19日
自信のゆくえ
先日、知人男性 (50代) から、こんな相談を受けました。
「若い頃は根拠のない自信があったのですが、今は衰えの自覚や環境の変化で、以前のような根拠のない自信が感じられません」
う~ん、彼は、とっても真面目なのですね。
真面目がゆえに、そのことに気づいてしまったのです。
「根拠のない自信」
夢や野望を抱いたことのある人なら、誰しも一度は感じたことがあると思います。
僕もあります。
しかも僕の場合、若い頃だけでなく、40歳を過ぎても信じていました。
「根拠のない自信」 って、ある種の “まじない” なんですよね。
「自分はできる」 という暗示でもあります。
ところが、この暗示が、ある日突然、効かなくなる時がやって来ます。
僕は、こう解釈しています。
「根拠のない自信」 って、消耗品なんじゃないかと。
若いときは、“未知のエネルギー” に満ちあふれています。
簡単に言えば、残りの人生が多いということ。
残りの人生が多いということは、未知の部分が多いということで、大いに可能性を期待できます。
そして、そこには自分を信じる力 「信念」 が生まれます。
「30歳までには、なんとかなるだろう」
ところがダメだった場合、挫折を感じます。
同時に、根拠のない自信も消え失せます。
「いやいや、40歳までには、なんとかなるさ」
それでも、あきらめない人には、この 「根拠のない自信」 が、より所になります。
そして、40歳を迎えます。
僕の場合、それでも、あきらめ切れませんでした。
ところが、ある日、気が付いたら 「根拠のない自信」 が劣化して、ボロボロになっていました。
「根拠のない自信」 って、消耗品だったのですね。
耐久年数があったのです。
補充とメンテナンスを、おこたっていたことに、初めて気づきました。
本来なら加齢とともに、少しずつ 「根拠のある自信」 と交換するべきだったのです。
手応え、やりがい、達成感などです。
僕がメンテナンスを始めたのは、50代になってからでした。
遅いですよね。
遅いけど、気づかないよりはマシでした。
今でも僕の中に 「根拠のない自信」 はあります。
でも若い頃とは、ちょっと違います。
50代で一度、リセットして、再起動したので、以前よりクリアに将来を見すえることができるようになりました。
根拠はないけど、当てずっぽうではない。
自信よりは、確信に近いかもしれません。
いずれにせよ、「根拠のない自信」 にはメンテナンスが必要です。
迷い、悩んでいる人は、あきらめる前に一度、リセットすることを、おすすめします。
作詞家の秋元康氏は、こんなことを言っています。
<人は根拠のない自信を持つことが大事。根拠があったら、それが崩れた時に自信を失ってしまうから>
Posted by 小暮 淳 at 11:27│Comments(2)
│つれづれ
この記事へのコメント
根拠の無い自信が、根拠のある自信に変わる。
毎日少しづつ、少しづつの積み重ねが、そういう気持ちにさせてくれるのでしょうかね。
毎日少しづつ、少しづつの積み重ねが、そういう気持ちにさせてくれるのでしょうかね。
Posted by おー at 2024年11月20日 05:46
おーさんへ
コツコツ、コツコツ、自分を信じ続けて、とりあえず前に進むことです。
コツコツ、コツコツ、自分を信じ続けて、とりあえず前に進むことです。
Posted by 小暮 淳
at 2024年11月20日 10:20
