2024年10月12日
身を投げた娘が沼に残した物
面白い! 面白過ぎる!
これだから “謎学の旅” は、やめられません。
僕は2018年8月、『ぐんま謎学の旅 民話と伝説の舞台』(ちいきしんぶん) という著書を出版しました。
おかげさまで3年後の2021年7月には、第2刷が増刷されました。
新しい帯には、こんなキャッチコピーが付きました。
≪ここから謎学の旅は始まった。≫
なぜ、謎学の旅なのか?
この本は、ただ単に民話や伝説を紹介しているのではありません。
必ず、その舞台を訪ね歩いています。
それは、舞台が分かれば、謎が解けるからです。
なぜ、伊勢崎に浦島太郎の墓があるのか?
なぜ、文福茶釜には蓋(ふた)がないのか?
なぜ、カッパは七年に一度、現れるのか?
なぜ、沼田は “天狗の町” になったのか?
なぜ、妖怪チャンコロリンは安中の宿場に現れたのか?
民話や伝説とは、ほとんどが創話です。
だから99%がウソ (ねつ造) です。
でも、なぜ、そのような荒唐無稽な話が誕生したのか?
それなりの理由があるはずです。
これが、1%のマコト (事実) です。
この1%を探すヒントは、舞台にあります。
これが 「謎学の旅」 なのです。
昨日、赤城山の小沼 (この) へ行ってきました。
戦国時代末期の永禄年間 (1558~1569) のこと。
赤城山南麓にある赤堀村 (現・伊勢崎市) に住む長者の娘が、16歳になった年の4月8日に突然、「赤城山に登りたい」 と言い出し、下男と下女をお供に、赤城山へと向かいました。
そして、小沼のほとりまで来ると、「水が飲みたい」 と言い、転げ落ちるようにして沼の端まで下りて行き、そのまま身を投げてしまいました。
日本全国に存在する、いわゆる 「入水伝説」 です。
著書の中でも、榛名湖に身を投げた 『木部姫伝説』 を紹介しています。
ストーリーは、似ています。
でも、今回訪ねた小沼には、とんでもない事実がありました。
入水前、娘が沼のほとりに置いて行った “あるモノ” が、今でも大切に保管されているというのです。
しかも、それは、下男下女が持ち帰ったものではありません。
そのモノがあるのは、遠く離れた県北東部の村にある山寺でした。
なぜ、誰が、何のために、持ち出したのか?
その真実が分かれば、娘が入水した理由も分かるのではないか?
近々、寺の住職に話を聞きに行ってきます。
謎学の旅は、つづく……
Posted by 小暮 淳 at 11:59│Comments(2)
│謎学の旅
この記事へのコメント
自分もこういう謎が好きで、現地調査と称し色々調べに行くのですが。
創話と実在が結びつく瞬間といいますか、
抽象的な表現ではありますが、様々な点と点が結びついて1つのストーリーが見えた瞬間の「ゾクゾク感」がたまりません。
本日はこれから(現在PM10:00)、早朝を狙っての現地調査として、千葉へ行って参ります!
創話と実在が結びつく瞬間といいますか、
抽象的な表現ではありますが、様々な点と点が結びついて1つのストーリーが見えた瞬間の「ゾクゾク感」がたまりません。
本日はこれから(現在PM10:00)、早朝を狙っての現地調査として、千葉へ行って参ります!
Posted by 倉賀野のT at 2024年10月12日 22:06
倉賀野のTさんへ
現地調査は、取材の基本です。
まずは見て、感じる。
「?」 と思ったら徹底的に調べる。
そして、自分なりの仮説を立てる。
あとは検証するのみです。
現地調査の実りある成果を祈ってます。
現地調査は、取材の基本です。
まずは見て、感じる。
「?」 と思ったら徹底的に調べる。
そして、自分なりの仮説を立てる。
あとは検証するのみです。
現地調査の実りある成果を祈ってます。
Posted by 小暮 淳
at 2024年10月13日 10:57
