2011年11月16日
川原湯温泉のゆくえ③
「幹雄ちゃんとこ、解体しちゃうらしいですよ」
「えっ、本当?」
昨日、某観光協会の役員さんと、話をしたばかりでした。
もちろん、驚いているほうが、僕です。
そして一夜明けた今朝、県内の新聞は各紙一斉に、川原湯温泉 「柏屋旅館」 の解体ニュースを報じました。
柏屋旅館の主人、豊田幹雄さんに最後にお会いしたのは、ちょうど2年前の11月でした。
僕が講師を務める温泉講座で、受講生らと川原湯温泉を訪ね、柏屋さんで昼食をお世話になりました。
その後、お電話で 「しばらくの間、宿泊営業を休業する」 との知らせを受けました。
つづいて、隣の老舗旅館 「高田屋」 も休業し、すでに解体され更地になっています。
あのとき、「絶対に再開させてくださいね」 という僕の言葉に、力強く 「ぜひ、その時は、また記事を書いてください」 と語っていた幹雄さん。
今日、こうして、各新聞の紙面でお顔を拝見するのは、とても複雑な思いがします。
「自分の代で看板を外すのは心苦しいが、必ず旅館を再開し、再び 『柏屋旅館』 の看板を揚げたい」(上毛新聞)
「めそめそしていても仕方がない。看板にも2、3年、休息してもらい、次のステップにしたい」(読売新聞)
移転予定のJR川原湯温泉駅周辺の整備は、いまだ難航している。
代替地が完成していない状態での、旅館の取り壊しである。
新しい旅館の建設を始められるのは、早くて2~3年先だという。
さぞかし、不安なことだろう。
江戸時代末期の創業という老舗旅館が、一時でも姿を消すのは、とても悲しいものがあります。
でも、川原湯温泉が消えたわけでも、柏屋旅館がなくなってしまったわけでもありません。
幹雄さんと、若女将の香織さんが元気でいる限り、必ず再び、お会いできるはずです。
ぜひ、頑張ってください。
また名物の 「お赤飯」 を、食べに行きますよ!
※最盛期に20軒以上の旅館があった川原湯温泉は、現在は5軒となっています。
残っている旅館のほとんどが、代替地への移転を計画しています。
Posted by 小暮 淳 at 16:15│Comments(3)
│温泉地・旅館
この記事へのコメント
始めまして♪
いつも楽しく拝読させて頂いております。
是非頑張って再開させてほしいですね。
いつも楽しく拝読させて頂いております。
是非頑張って再開させてほしいですね。
Posted by あや at 2011年11月17日 09:10
新聞読みました
なにか進展する一段階と思っています。
同じ土俵にいても、進展しませんから、一歩前進として、見守りたいですね。
これだけ揉みくちゃになった日本ですから、全体的な視線で生きていきませんとね。助け合い・おたがいさま精神
本日夫婦冷戦の中、自分の事は棚にあげまくりでコメントしました。
なにか進展する一段階と思っています。
同じ土俵にいても、進展しませんから、一歩前進として、見守りたいですね。
これだけ揉みくちゃになった日本ですから、全体的な視線で生きていきませんとね。助け合い・おたがいさま精神
本日夫婦冷戦の中、自分の事は棚にあげまくりでコメントしました。
Posted by ぴー at 2011年11月17日 10:54
あやさんへ
いつも、ありがとうございます。
川原湯温泉は、湯がいいですから、必ず復活しますよ!
温泉は、群馬の宝です。
みんなで、応援しましょうね。
ぴーさんへ
これも1つの “復興” です。
それも昭和から続いている長い長いダム戦争。
爪あとは、深くなるばかりですが、「湯力」 を信じています。
いつも、ありがとうございます。
川原湯温泉は、湯がいいですから、必ず復活しますよ!
温泉は、群馬の宝です。
みんなで、応援しましょうね。
ぴーさんへ
これも1つの “復興” です。
それも昭和から続いている長い長いダム戦争。
爪あとは、深くなるばかりですが、「湯力」 を信じています。
Posted by 小暮 at 2011年11月17日 15:01