2012年03月18日
読まれてナンボの商売
料理人にとって 「ごそうさま、美味しかった」 と言われることが最大の喜びだとすれば、ライター(物書き) にとっての励みは 「いつも読んでます」 という言葉をかけてもらうことです。
ライターは、読まれてナンボの商売です。
いくら書いても、読んでもらえなければ、それはマスターベーションに終わってしまいます。
食べてもらえない料理を作っているコック、見てもらえない絵を描いている画家と同じことです。
サイン会で一番多いのは、「ブログ、読んでます」 です。
講演会やセミナーだと、「新聞、読んでます」 という人が多いかな。
朝日新聞に連載している 『湯守の女房』 のことです。
すでに掲載が始まって、1年以上が経っていますから、だいぶ認知されてきたようです。
なかには、「小暮さんの連載を読むために、朝日新聞を取り出しました」 という奇特な人もいましたよ。
これぞ、ライター冥利というものです。
※( 『湯守の女房』 のバックナンバーは、当ブログの 「お気に入り」 より閲覧することができます)
と思えば、以前連載をしていた雑誌のエッセーに触れる人もいます。
「月刊 Deli-J」 という雑誌には、2006年~2010年まで4年間にわたり、48回も 「源泉巡礼記」 というエッセーを連載していましたから、いまだに根強いファンがいるんですね。
「あれは本にならないのですか?」 とよく聞かれるのですが、はい、そのような話は今のところ出ておりません。
どこかで読めるといいのですけどね。
Deli-J さん、ぜひ検討してくださいな!
そして、最近、声をかけられるようになったのが、「コラム、読んでます」 です。
これは、コラムサイト 「ハイハイQさんQさんデス」 で毎週、水曜日と土曜日に連載しているコラム 『温泉で元気』 のことです。
このコラムは、温泉ファンはもとより、メディア関係の人たちが読んでくださっているようです。
先日もテレビ局の人から、「小暮さんのコラムを参考にさせていただいています」 と、声をかけていただきました。
このコラムは、読者からのメールが、編集部を通して僕のところへ送られてきます。
このメールを読むのが、僕の楽しみでもあるのです。
「コラムを読んで、温泉へ行ってみたくなりました」 とか 「いつも勉強させていただいています」 などの意見や感想を送ってくださるので、僕も一人一人に返事を書いています。
読者と、こうして言葉のキャッボールができることを、筆者として大変幸せに思います。
※( 『温泉で元気』 は、当ブログの 「お気に入り」 より閲覧することができます)
当然ですが、本の読者という人たちからも、たくさん声をかけていただきます。
「えっ、あの温泉の小暮さんですか! 私、本持ってます」
と、時に驚かれる人もいますが、大概の人は僕と分かると、温泉の質問攻めにあうことになります。
でも、僕の本を買って持っているくらいですから、みなさん温泉通の人ばかり。
ですから、話が弾む弾む!
その場が飲み屋だったりすれば、そのあと延々と何時間でも温泉話になってしまいます。
実は、ライターという仕事は幅が広くて、必ずしも名前を出して仕事をしている人ばかりとは限りません。
僕も昔は、ずいぶんと無記名で記事を書いたり、ゴーストライターの仕事もやりました。
名前を出すようになったのは、温泉の記事を書くようになってからです。
本を出版するようになったのが、大きいと思います。
これからも大好きな温泉の魅力を読者に届けるため、老体にムチを打ちながらも東奔西走し、リアルなネタを探し集めてきますね。
ぜひ、ご期待ください。
Posted by 小暮 淳 at 21:30│Comments(0)
│執筆余談