2013年12月25日
梨木温泉 「梨木館」③
なぜか、赤城山南面には “赤い湯” が湧きます。
赤城温泉しかり、滝沢温泉しかり・・・
現在は休業中ですが、五色温泉(伊勢崎市) も赤褐色の湯でした。
一説によれば、赤城の 「アカ」 は、仏教語の 「閼伽(あか)」 に由来し、仏や貴賓に献上する水のことを意味しているといいます。
そして 「ギ」 は、器(うつわ) を意味するため、赤城の語源は 「閼伽を入れる器」 ということになります。
また、赤城の神様は 「ムカデ」。
ムカデは、鉱物の守り神だとされています。
ゆえに・・・
「鉄分の多い赤い湯」 は、まさに赤城山を象徴する温泉だといえるでしょう。
赤城山の一峰、長七郎山(1,579m) の山ふところにある梨木(なしぎ)温泉の一軒宿 「梨木館」 の湯も、真っ赤であります。
前回訪ねたのは、昨年の秋のこと。
僕が講師を務める野外温泉講座で、受講生たちと訪れました。
その時も受講生たちは、湯に触れ、
「うわ~、濃い湯ですね」
「伊香保温泉よりも赤いですよ」
「温泉に入ったという満足感があります」
と、濃厚な色の湯に、驚いていました。
で、今回、1年ぶりに取材で訪ねてみて、またまた驚きました!
以前より増して、色が濃くなっているのです。
以前は、「カーキ色」 とブログでは表現しました。
新聞の記事では 「黄褐色」 と書きました。
また、著書には 「茶褐色」 とも書いています。
でも、この日の湯は、まさにレンガの粉を溶かしたような朱色。
しかも、日の当たる湯面は、さらに鮮やかな 「オレンジ色」 に光り輝いているではありませんか!
同行したカメラマン氏も、
「これは凄い! 県内でも1、2を競う濃厚な色をしていますね」
と、仕事を済ませるやいなや、自らも湯舟に浸かっていました。
まさに、同感です。
もし、「群馬のにごり湯温泉選手権」 を開催すれば、東の横綱は間違いありませんね。
それほどに、濃い温泉です。
夜は、専務で6代目若主人の深澤幸司さんのご厚意により泊めていただき、名物の 「キジ料理」 をいただいてきました。
えっ? 料理だけかって?
はい、すみません。
しっかり、地酒も浴びるほどいただきました。
専務さん、大変ごちそうさまでした。
今年も、残りわずかです。
あと、いくつ、温泉に入れるのでしょうか?
カウントダウンが始まりました。
一湯、一湯、大切に浴んでいきたいと思います。
Posted by 小暮 淳 at 22:02│Comments(2)
│温泉地・旅館
この記事へのコメント
こんばんは。
わたしが梨木館にお泊りしたのは2年前くらいになりますが、相間川の湯より塩分と赤みの少ない土色の湯、といった感じでした。
滝の見える別棟にある温泉の湯口が温泉成分の付着物で赤く芸術的な形に変形していたのがとても印象深い温泉でした。
わたしが梨木館にお泊りしたのは2年前くらいになりますが、相間川の湯より塩分と赤みの少ない土色の湯、といった感じでした。
滝の見える別棟にある温泉の湯口が温泉成分の付着物で赤く芸術的な形に変形していたのがとても印象深い温泉でした。
Posted by G@さいたま at 2013年12月26日 00:14
G@さいたまさんへ
相間川と比較するところなんぞ、さすが群馬通!
1、2を競うとは、まさに相間川のことです。
確かに塩分は、ダントツ相間川が濃いですね。
でも今回、色合いは梨木のほうが赤みを帯びていましたよ。
温泉は、日々、変化しているということです。
だから面白いんですね。
相間川と比較するところなんぞ、さすが群馬通!
1、2を競うとは、まさに相間川のことです。
確かに塩分は、ダントツ相間川が濃いですね。
でも今回、色合いは梨木のほうが赤みを帯びていましたよ。
温泉は、日々、変化しているということです。
だから面白いんですね。
Posted by 小暮 淳
at 2013年12月26日 01:51
