2014年02月16日
大雪のバカヤロー!
午前10時30分
任務遂行のため、防寒具に身を包み、リュックを背負い、雪原を歩き出しました。
一夜明けた町には、まだ膝上まで埋まる積雪があります。
一歩、一歩、踏みしめながら、ひたすら県道を目指しました。
司令官より手渡されたメモ書きには、3つの指示が書かれています。
<牛乳、食パン、豚肉または鶏肉>
「ごくろうさまです」
雪かきをする町内の人たちに出会うたび、僕は声をかけました。
「あれ、仕事かい?」
「いえ、買い出しです」
「そりゃ、大変だ。でも、どこも売ってないと思うよ」
ええ、分かっています。
百も承知で、メモを手渡されていますから。
それでも、出かけなくてはならない、上下関係が我が家にはあるんですよ。
住宅街が切れると、また路上は車のわだち1本ない、深雪に覆われています。
ザク、ザク、ザク・・・一歩、一歩、進みます。
毎日、雪と戦っている雪国の人たちの苦労が、少しは分かるような気がしました。
県道に出ると、雪に埋まった歩道を避けて、車道のわだちを歩きました。
雪どけの水が、川になって流れて行きます。
11時10分
スーパーマーケットに到着。
駐車場は真っ白で、一台も車は停まっていません。
入口には、チェーンが張られています。
ん? 休業かな?
と店内を見ると、明かりが点いていて、買い物袋を下げた人たちが出てきました。
歩きの客だけ、受け入れているようです。
店内は案の定、どの棚も品薄でした。
まず、パン売り場へ行きましたが、商品はゼロ!
精肉売り場も、ダメ!
「そうだ、牛乳だ」 と、飲料棚へ急ぐと・・・
ありました!
牛乳は完売でしたが、低脂肪乳が1本だけ売れ残っています。
ああ、これで怒られなくて済む・・・
と、安堵のため息。
次に向かったのは、コンビニです。
こちらも駐車場は、全面真っ白で、車は停まっていません。
当然ですが、店内のパンと米飯類の棚は、空っぽであります。
と、その時です。
「今日の2便です」
と言って、パンの配送員が入ってきました。
「ラッキー!」
とばかりに、近寄ると・・・
あれ? パンを乗せたトレーは、たったの2枚。
しかも、ロールパンが2個と菓子パンが2種類、4個ずつだけ。
「すみませんね。大雪の影響で、まだ工場が正常に稼動してしてないんですよ」
と配送員。
なんでも、従業員が雪で出勤して来れないのだと言います。
大雪の影響は、交通機関だけではないのですね。
これは、ある種の災害なのかもしれません。
指示書には 「食パン」 と書かれていたけど、ロールパンで許してもらうことにしょう。
と、いうことで、ロールパンをゲット!
ついでに、おつかいのお駄賃として、自分用に唐揚げも買っちゃいました。
結局、肉類は買えませんでしたが、牛乳の代わりに低脂肪乳を、食パンの代わりにロールパンをリュックに詰めて、また雪原の中を40分歩いて、無事、帰還することができました。
すぐさま司令官に、報告。
怒られることはありませんでしたが、ほめてはもらえませんでした。
その代わり、
「午後は、雪かきをお願いね」
と、次なる指令をいただいてしまいました。
トホホのホ、であります。
いつから、こんなにも家の中で権力の差が生じてしまったのでしょうか?
大雪のバカヤロー!
Posted by 小暮 淳 at 20:58│Comments(2)
│つれづれ
この記事へのコメント
お邪魔します。
大変な状況の中、任務の為頑張っている姿を想像し、うかつにも笑ってしまいました。お肉はどんな料理になるんだったのでしょう?
大変な状況の中、任務の為頑張っている姿を想像し、うかつにも笑ってしまいました。お肉はどんな料理になるんだったのでしょう?
Posted by 優・寛の母さん at 2014年02月17日 06:57
優・寛の母さんへ
こんにちは!
笑ってやってください。
雪上ウォーキングと雪かきで、今日は全身が筋肉痛です。
司令官様は毎日、暖かい部屋でソファーに寝転がり、愛犬と一緒にテレビを観ています。
どんな肉料理? いつも炒めるだけですよ!
こんにちは!
笑ってやってください。
雪上ウォーキングと雪かきで、今日は全身が筋肉痛です。
司令官様は毎日、暖かい部屋でソファーに寝転がり、愛犬と一緒にテレビを観ています。
どんな肉料理? いつも炒めるだけですよ!
Posted by 小暮 淳
at 2014年02月17日 20:04
