2014年03月25日
温泉は生きている
明治25年(1892) に発刊された群馬県の温泉分析書 『上野鉱泉誌』。
この中には、県内の74ヶ所の温泉地が記載されています。
ところが、うち現在でも残っている温泉は、わずか30ヶ所!
この120年の間に、40ヶ所以上もの温泉地が、県内から消えたことになります。
当時は、まだ機械による大規模な掘削技術のなかった時代です。
消えた温泉は、すべて自然湧出だったといえます。
時はめぐり、平成21年に僕は、『ぐんまの源泉一軒宿』(上毛新聞社) という一軒宿の温泉ばかりを集めた本を出版しました。
一軒宿の温泉は、たった1軒だけで源泉と温泉地の看板を守っています。
ですから、そのたった1軒しかない宿が廃業してしまうと、宿がなくなるだけではなく、温泉地自体が地図からも消えてなくなってしまいます。
あれから5年・・・
前著では50軒の一軒宿を掲載しましたが、残念なことに、すでに4軒の宿が廃業してしまっています。
また、この5年の間に市町村合併があり、住所表記が変更になった温泉宿もあります。
「ならば、再度、調査してみよう!」 と、1年間かけて、群馬県内の一軒宿の実態を調べ、すべての宿を取材してきました。
消えていった温泉もあれば、後継者が現れて復活した温泉もあります。
と思えば、個人や会員が所有していた温泉を、一般に開放したホテルもあります。
つくづく、温泉は生きているのだと思います。
結果、前著よりも4軒減り、新たに8軒の宿が追加され、実質4軒増の54軒の 「源泉一軒宿」 を取材することができました。
「源泉一軒宿」 は、群馬の宝だと思います。
ぜひ、みなさん、10年後、100年後の未来に1軒でも多くの 「源泉一軒宿」 を残すために、ご協力をお願いします。
“泊まって残そう! 群馬の源泉一軒宿”
Posted by 小暮 淳 at 13:40│Comments(2)
│温泉雑話
この記事へのコメント
他県から群馬に移住してきた人からこんなことを言われました。
『群馬県の人は温泉を知らなすぎるし、語らない』と
『こんなに温泉があるのに…』と、残念そうに
大変反省するとともに
自分のしなければならないことがみえてきました。
うまく動けるかはともかく、気持ちだけは
そして、その方へ群馬の温泉をご案内させていただきました。
『群馬県の人は温泉を知らなすぎるし、語らない』と
『こんなに温泉があるのに…』と、残念そうに
大変反省するとともに
自分のしなければならないことがみえてきました。
うまく動けるかはともかく、気持ちだけは
そして、その方へ群馬の温泉をご案内させていただきました。
Posted by ぴー at 2014年03月26日 11:55
ぴーさんへ
灯台下暗し、なんでしょうか・・・
いずれにせよ、群馬県民は自慢するのがヘタですね。
自信がないのか? 照れ屋なのか?
もっとハッキリ、「いいものは、いい!」 と声に出し言いましょう!
他県の人のほうが、群馬の温泉の素晴らしさを知っていますよ。
灯台下暗し、なんでしょうか・・・
いずれにせよ、群馬県民は自慢するのがヘタですね。
自信がないのか? 照れ屋なのか?
もっとハッキリ、「いいものは、いい!」 と声に出し言いましょう!
他県の人のほうが、群馬の温泉の素晴らしさを知っていますよ。
Posted by 小暮 淳
at 2014年03月26日 20:21
