2014年06月20日
読むべからず!②
暑さのせいしょうか、このところマロ君の元気がありません。
マロ君とは、我が家のおバカ犬であります。
チワワのオスで、来月誕生日が来ると、満8才になります。
小型犬の8才は、人間に例えると50代半ばらしいですね。
と、いうことは、いつしか彼は、僕と同年代になってしまったようです。
中年から初老の階段を上っているわけであります。
だもの、無理はありません。
僕だって、以前のように、日に何湯も温泉に入れなくなりましたもの。
暑気あたり、湯あたり、御免!
だんだん、夏場のハードな取材は、しんどくなっています。
元気がないといっても、食欲はあるので、あんまり心配はしていないんですけどね。
でも以前のように、「散歩に連れて行け~! ワンワンワン!」 ていう積極的な態度が見られません。
「おい、マロ! 散歩へ行くぞ」
と僕がリードを取り出しても、
「え~、ダリ~な。今じゃなけりゃ、ダメですか?」
てな目をして、シブシブ出かけるのであります。
散歩に出ても、以前のように走り回らない。
チョチョっと2、3回オシッコをしただけで、すぐに家に入ろうとします。
そして家の中で、一日中寝ています。
「ねえ、マロさ、病気なんじやないの?」
と、末娘は心配しますが、ダルそうに生活をしているだけで、別段、悪いところはなさそうです。
でもね、犬の寿命は人間より短いですから、いつかは僕ら家族よりも先にあの世へ行ってしまうんでしょうね。
そう思うと、いとおしくて、いとおしくて、なりません。
「おい、マロ! オレより先に死ぬなよな。20年でも、30年でも生きていいんだからな」
なんて、知らず知らずのうちに、声をかけているのであります。
そんな折、『猫鳴り』 を読んでしまいました。
『猫鳴り』 は、沼田まほかるさんの小説です。
以前にもブログで紹介しましたが、沼田まほかるさんは、僕が今、ハマっている作家の1人です。
20年も生きた愛猫、モンの最期の日々をつづった物語。
次第に衰弱するモンの肉体を、観察し続ける主人公のやるせない思いが、ひしひしと伝わってくる傑作であります。
が!
読んでいて、いつしか僕は、モンとマロがタブってしまって、何度も本を閉じてしまいました。
だって、残酷過ぎます。
愛するものとの別れ。それも小さな命が事尽きるまでの描写は、涙なしではページを読み進むことはできませんでした。
読むべからず!
愛犬、愛猫と暮らしている人には、とっても勇気が必要な小説です。
Posted by 小暮 淳 at 21:05│Comments(0)
│読書一昧