2015年03月02日
旅立て、R!② 心には道がある
「寝ないで、このまま行くのか?」
「ああ、友だちとガストで4時まで時間をつぶす」
そう、ひと言だけ告げると、息子は大きなバッグを抱えて家を出ていきました。
先週末のことです。
平日の昼は朝から夕方まで工場で働いて、夜は深夜までスポーツクラブでバイト。
その合い間に休日は、警備員のパートをしながら、なんとか渡航費を捻出したようです。
親に甲斐性がないと、子どもはちゃんと自立してくれるようです。
今回の旅行も、親から一銭の援助もなく、自力で出かけて行きました。
「今度は、どこへ行くんだ? またアジアか?」
「いや、ヨーロッパ」
「どこだよ?」
「ドイツとか、いろいろ」
「日本人、狙われているから気をつけろよ」
「ああ、分かってる」
父と息子の会話なんて、そんなものです。
結局、ドイツ以外の国名は、聞き出せませんでした。
「じゃあ、行って来る」
「気をつけてな」
息子を見送った後、僕は父としてではなく、男として嫉妬している自分に気づきました。
だって、2つのバイトをこなして、深夜に帰って来て、そのまま寝ずに外国へ出かけて行くんですよ。
まず、そのタフな行動力に感心します。
若さって、なんて素晴らしいんでしょう!
とてもじゃないけど、今の僕には到底マネができません。
そんな時代が、僕にもありましたっけね。
でも、もうはるか遠い昔のことです。
今では、1泊2日の温泉取材でも疲れがたまるようになりましたもの。
ただただ、うらやましいばかりです。
R (息子の名前) よ!
若さという自由を、存分に感じておいで。
♪旅立てジャック 自由には地図がない
旅立てジャック 靴には羽がない
だけどジャック 心には道がある♪
(『旅立てジャック』 by 吉田拓郎)
Posted by 小暮 淳 at 20:16│Comments(2)
│つれづれ
この記事へのコメント
お久しぶりです。
僕もバックパッカーにあこがれた時期がありました。
過去に戻れるならやりたいですね。(国内ですが)
せがれに「お金を出すから行って来な」って言ったのですが断られました。
実にもったいない。
若い時分にできるいいチャンスなんですがね~。
偉い息子さんです。
自分で稼いで他国のカルチャーショックを知るでしょう。
僕もバックパッカーにあこがれた時期がありました。
過去に戻れるならやりたいですね。(国内ですが)
せがれに「お金を出すから行って来な」って言ったのですが断られました。
実にもったいない。
若い時分にできるいいチャンスなんですがね~。
偉い息子さんです。
自分で稼いで他国のカルチャーショックを知るでしょう。
Posted by 桜井 at 2015年03月12日 07:02
桜井さんへ
顔も性格も似ていない息子ですが、異国にあこがれるフロンティア精神だけは、僕のDNAを受け継いだようです。
「お金はやれないから、お前には自由をやる」
若い頃、そう僕に言ったのはオヤジでした。
今、その言葉は、僕から息子へ伝えられています。
顔も性格も似ていない息子ですが、異国にあこがれるフロンティア精神だけは、僕のDNAを受け継いだようです。
「お金はやれないから、お前には自由をやる」
若い頃、そう僕に言ったのはオヤジでした。
今、その言葉は、僕から息子へ伝えられています。
Posted by 小暮 淳
at 2015年03月12日 19:16
