2015年06月09日
待ちぼうけ
みなさんは、「あいひょう」 という言葉をご存知ですか?
群馬県の方言で、“すれ違い” “行き違い” といった意味です。
「駅まで迎えに行ったのに、あいひょうしちゃったよ」 とか 「待ち合わせの場所に来なくて、あいひょうしてしまった」 なーんて使います。
今聞くと、なんだか、のんびりした昭和の風景が見えてくるようです。
だって、今はほとんど “あいひょう” することなんて、なくなりましたものね。
みーんな、携帯電話をもっていますから!
でも、昔は勝手が違いました。
駅の改札口で、何時間でも待ちましたよ。
だって、来るのか、来ないのかさえ、確認を取るすべがないのですから。
だから、いつも駅の伝言板には “あいひょう” してしまった人たちの切ない文字が、たくさん残されていたのです。
『○子へ 2時間まった △夫』
とか、
『Kさんへ 先に行きます H』
なんてね。
今だったら、メール1本打っておけば済むことなのに、当時は、たった1つの待ち合わせで、丸1日を反故にしてました。
便利な世の中になったものです。
当時、といっても僕が東京で下宿をしていた頃ですから、40年近くも前のことです。
当然、部屋に電話なんてありません。
いったい、どうやって友だちと連絡を取り合っていたのだろうか?
ふと、疑問に思いましたが、なんていうことはありません。
直接、互いの下宿を訪ね歩いていたのです。
だから、やはりアパートのドアには、必ず伝言板が付いていました。
確か、僕の部屋には、ノートとエンピツをぶら下げていました。
『○時○分 Sです。また来ます』
なんて、メモが残されているわけです。
中には、
『駅前のパチンコ店にいます』
『夕方5時過ぎに、また来ます』
なんていうのもあったりして、みんなヒマを持て余していたのであります。
とにかく、“待つ” ことは日常茶飯。
だからって誰も、会えなかったことに文句なんて言うヤツはいませんでした。
我慢すること、そして、あきらめることが、身に付いていたのです。
今思えば、それが昭和という時代だったのですね。
もどってみたいような、そうでないような・・・
Posted by 小暮 淳 at 12:07│Comments(4)
│つれづれ
この記事へのコメント
あれ?なんか…恋とかに、似合う!
まさか…ですか?
まさか…ですか?
Posted by ぴー at 2015年06月09日 13:01
何だか意味深ですね。
Posted by 優・寛の母さん at 2015年06月09日 20:40
ラジオ聴きましたよ〜。
Posted by 優・寛の母さん at 2015年06月09日 23:39
ぴーさん、優・寛の母さんへ
あらら、お2人とも、かなり深読みしてますね。
もっと単純に、昔は不便だったなぁ~というお話です。
優・寛の母さんへ
ありがとうございます。
テレビと違って、ラジオは言いたいことがたっぷりと話せるのでいいですね。
あらら、お2人とも、かなり深読みしてますね。
もっと単純に、昔は不便だったなぁ~というお話です。
優・寛の母さんへ
ありがとうございます。
テレビと違って、ラジオは言いたいことがたっぷりと話せるのでいいですね。
Posted by 小暮 淳
at 2015年06月09日 23:59
