2019年03月20日
シニアと呼ばれて
僕のようにフリーランスで仕事をする者にとって、“休日” とはあってないようなもの。
突然、仕事が入るときもあれば、その逆もあります。
「予定は未定」 の職業であります。
昨日は一日、原稿執筆日に当てていました。
ところが、前日の筆(キーボード) の進みが思ったより早く、午前中には入稿(原稿を先方に渡すこと) となりました。
はて、どうしよう?
午後が丸々、オフとなってしまいました。
予期してなかったので、なんの予定もありません。
昼寝をしようか? 読書でもしようか?
と、思いあぐねましたが、
「そうだ! たまには映画を観に行こう!」
と、いそいそと昼下がりに、映画館へと出かけたのでありました。
映画を観るなんて、なんだか、とっても久しぶりです。
「えーと、えーと、会員カードを持っていたよな」
と、財布の中から取り出して、受付のお姉さんへ。
「これ、期限が切れていますね。新しくお作りしましょうか?」
「はい、お願いします」
「では、こちらに住所、氏名、電話番号と生年月日のご記入をお願いいたします」
ということで、僕は言われるままに、スラスラと記入を始めました。
「あと、生年月日ね。えーと、1958年8月……」
と、その時です。
突然、お姉さんが、
「ああ、お客様はシニアですね。シニア割引の対象となりますが、どういたしますか?」
えっ、シニア? 誰が? ぼ、ぼ、僕がですか?
「はい、通常大人1,800円が、こちらのシニアカードをご利用されますと、1,100円でご覧になれます」
こ、こ、これは安い! ラッキー!!
と、2つ返事で 「シニアカード」 を作ってもらいました。
しかも、会員カードは有料ですが、シニアカードは無料です。
しかもしかも、有効期限なし!
だけでなく、紛失しても再発行してくれるのだといいます。
ということは、死ぬまで1,100円で、映画を観続けることができるということです。
おお~、歳は取ってみるものであります。
こんな素晴らしい優遇サービスが受けられるのですから。
この料金なら、これからもジャンジャン映画を観ることができるぞ!
と、意気揚々と劇場の中へ入って行ったのでありました。
平日の午後です。
劇場の中は、閑散としていました。
1列に1人ずつ、ゆったりと座れるほどです。
見渡せば、学生らしきグループが2組と、あとは “年寄り” ばかりです。
たぶん、シニア割引の客です。
ということは僕も、その “年寄り” のうちの1人ということなんですね。
なんだか、急に先ほどまでの喜びが失せて、淋しさに包まれてしまいました。
でも、待てよ?
なんで、60歳を過ぎるとシニアと呼ばれて、格安のサービスが受けられるのだろう?
思案のすえに、たどり着いた答えは、「ヒマと小金を持っている」 から!
入場者の少ない平日に呼び込める客は、このヒマと小金を持っている年齢層ということになります。
でもね、僕の場合、ヒマも自由に使える小金もありませんって。
でも、1,100円なら、まっ、いいっか!
「また、来ようっと」
ヘンに納得して、夕方、映画館から出てきたのであります。
Posted by 小暮 淳 at 14:08│Comments(2)
│つれづれ
この記事へのコメント
夫婦割というのもあるので、ご夫婦でどうぞ(^-^;
Posted by ヒロ坊 at 2019年03月20日 17:31
ヒロ坊さんへ
我が家の場合、嗜好が異なるため、衣食住以外は別行動なので、たぶん必要ありませんね(笑)。
我が家の場合、嗜好が異なるため、衣食住以外は別行動なので、たぶん必要ありませんね(笑)。
Posted by 小暮 淳
at 2019年03月21日 13:47
