2019年06月03日
群馬DCプレ展示 『群馬の温泉』 開催中
群馬県立文書館 (前橋市文京町) で、群馬デスティネーション (DC) のプレ企画として連携展示 『群馬の温泉』 が開催中とのことなので、行ってきました。
“開催中” といっても、そこはお堅い県の文書館(もんじょかん) ですから、賑やかに、華々しく開催しているわけではありません。
ほとんど無人状態の館内で、ひっそりと 「興味のある方はどうぞ」 と言わんばかりに展示されていました。
たぶん、企画のタイトルに惹かれて行くと、一般の人は楽しめないかもしれませんね。
“温泉” といっても、かなりマニアックな資料ばかりでした。
展示がされているのは、1階ロビーと展示室、2階の閲覧室のみです。
1階には、県内温泉地の昭和初期以前の絵図や、かつての温泉街の隆盛をとどめたセピア色の写真が展示されていました。
サーっと見てしまうと、「へー、昔はこんなだったんだ」 くらいで通り過ぎてしまいそうですが、よーく目を凝らしながら、現存する旅館の屋号を捜したり、すでに廃業してしまった旅館の名前を見つけると、ワクワクしてきます。
草津温泉や伊香保温泉などの有名温泉地は、昔も今も、さほど違いはないのですが、鹿沢温泉(嬬恋村) や老神温泉(沼田市) などは戦前の写真を見ると、その盛衰は隔世の感であります。
特筆すべきは、2階の閲覧室でしょうか。
県立図書館と連携し、図書館が所蔵する温泉地と取り上げた近現代の郷土図書が展示されています。
ここでは、“今は無き” 消えた温泉の写真に釘付けになりました。
昭和33年(1958) に赤谷湖 (みなかみ町) に沈んだ 「湯島」 と 「笹の湯」 の2つの温泉地。
同じく、昭和40年代に奥利根湖 (みなかみ町) に沈んだ 「湯の花」 温泉。
また、戦後になって火災で焼失した西長岡温泉 (太田市) の一軒宿など、貴重な写真や資料に触れることができました。
かなりマニアックな企画なので、展示の仕方には賛否がありそうですが、歴史の視点から温泉が好きな人には楽しめると思います。
群馬プレデスティネーションキャンペーン連携展示
『群馬の温泉』
●会期/2019年5月18日(土)~6月29日(土)
9時~17時 月曜・月末休館
●場所/群馬県立文書館
前橋市文京町3-27-26 TEK.027-221-2346
Posted by 小暮 淳 at 11:44│Comments(0)
│温泉雑話