2020年05月09日
原点回帰のすすめ
「群馬の温泉の現状を、お話しいただけますか?」
昨日、東京の新聞社から電話取材を受けました。
ご存じのように、新型コロナウイルスの感染拡大の防止策として、このゴールデンウィーク中は国民への外出自粛と、店舗などへの休業要請が出されていました。
ゴールデンウィークが明けた現在も、依然、収束の見通しがつかず、全都道府県を対象とした緊急事態宣言は今月末まで延長さけることになりましたが、一部の県では、休業要請の範囲が縮小されています。
群馬県も、その1つです。
だからといって、すぐに温泉地へ観光客がもどって来るわけではありません。
依然、厳しい状態が続いています。
以前、ブログにも書きましたが、今回の “自粛” は、東日本大震災時の自粛とは、質が異なります。
前回は、個人による “贅沢” への自主自粛でした。
ですからキャンセルは、客から宿への一方通行だったのです。
ところが今回は、事情が違いました。
休業要請による、宿から客へのキャンセルが発生したのです。
せっかく入っている予約を、宿側が断わるという前代未聞の事態だったのです。
※(詳しくは当ブログの2020年4月27日 「今、できること~自粛とキャンセルの狭間で~」 参照)
では今、県内の温泉地は、どのような状態なのでしょうか?
電話取材の前に、いくつかの温泉地にリサーチをしました。
「現在、確認中で、まだ正確な数字は分かりません」
とするものの、いくつかの温泉地では、数軒の宿が営業を再開したとのことです。
「大きな旅館やホテルは、今月いっぱい休業のところがほとんどです」
「営業を再開したところは、すべて小さな旅館です」
「日帰りの入浴のみ、人数限定で受け入れを始めたところもあります」
要は、6日までは休業要請のため、余儀なく閉めていたいたが、7日以降の予約については、客からのキャンセルがない限り、受け入れるということのようです。
しかし、緊急事態宣言は依然、発令中であります。
都道府県をまたいでの移動は、自粛されています。
群馬にとって温泉は、最大の観光資源であり、観光客の8割は県外客ですから、まだまだ先は見えない状態が続きます。
そこで、僕は提案します!
今こそ、“原点回帰” をする時だと!
古来、日本人は、農業や漁業の閑散期を利用して、心と体のメンテナンスをしてきました。
そうです、「湯治」 です。
現在のように、飛行機や新幹線、高速道路などない時代のこと。
先人たちは、近場の温泉場へと、足しげく通いました。
春湯治、夏湯治、秋湯治、寒湯治……
季節の節目や労働の合い間に、疲弊した体をリセットしていたのです。
いわゆる、“未病” へのための温泉通いをしていました。
免疫力を上げて、病気にならない強い体を作っていたのです。
まさに今、我々に求められているのは、ウイルスに負けない健康な体力づくりではないでしょうか?
遠くの温泉へ行くのは、旅行です。
でも近場の温泉へ行くことは、湯治の一環だと思います。
今は遠出をひかえ、全国の人が地元の温泉に目を向けていただけたらと思います。
湯治文化の復活!
原点回帰のすすめです。
と、新聞取材には、お応えしました。
Posted by 小暮 淳 at 12:50│Comments(2)
│温泉雑話
この記事へのコメント
マロパパ先生
群馬県民のみなさまがうらやましいです・・・・・・。
さすがに禁断症状が出てきました。(温泉!!)
ちなみに、いま、東京は銭湯がスゴク混んでいるそうです。
やっぱりね・・・・(=^・^=)
群馬県民のみなさまがうらやましいです・・・・・・。
さすがに禁断症状が出てきました。(温泉!!)
ちなみに、いま、東京は銭湯がスゴク混んでいるそうです。
やっぱりね・・・・(=^・^=)
Posted by ムク at 2020年05月10日 13:19
ムクさんへ
銭湯が混んでいるニュース、テレビで見ました。
自粛にも、そろそろ限界が近づいてきたようですね。
だからといって、秘湯にたくさんの人がドッと集まると、そこも“密”になってしまいます。
困ったものです。
一日も早い終息を願うばかりです。
銭湯が混んでいるニュース、テレビで見ました。
自粛にも、そろそろ限界が近づいてきたようですね。
だからといって、秘湯にたくさんの人がドッと集まると、そこも“密”になってしまいます。
困ったものです。
一日も早い終息を願うばかりです。
Posted by 小暮 淳
at 2020年05月11日 11:00
