2022年04月25日
倉渕川浦温泉 「はまゆう山荘」④
つい2週間ほど前のこと。
某全国紙の群馬版に、こんな記事が掲載されました。
≪「泉変万化」? 朗報に沸く≫
≪分析で証明 入浴 県内はここだけ≫
温泉法で義務付けられている10年に一度行う温泉成分の分析をしたところ、以前の 「塩化物泉」 から 「含鉄泉」 に泉質が変わっていたという記事です。
まあ、この時は、「温泉は自然の産物だもの、そりゃあ~、泉質だって変化するよな」 くらいに受け流していました。
実際に長い温泉取材では、拙著の中だけでも10年前と10年後では泉質が異なる温泉も、ままあります。
ただ気になったのは、記事でも触れられていた 「含鉄泉」 ということ。
鉄分を含み、茶褐色~赤褐色に色を変える “にごり湯” は多々ありますが、正式な療養泉名として 「含鉄泉」 の名が付く泉質は県内では、ほぼ皆無です。
(以前は伊勢崎市に 「五色温泉」 がありましたが休業しています)
まあ、珍しいといえば珍しいけれど……
な程度に記事を読み流していたら先週、さっそく某紙から取材依頼が来ました。
「小暮さん、『はまゆう山荘』 の温泉の泉質が変わったって知っていますか?」
「ああ、新聞で読んだよ」
「一度、その目で確かめてみませんか?」
「確かめるって、そもそも鉄分を含んでいた温泉だからね。泉質名が変わった程度で、見た目の変化はないでしょう」
そこまで電話で話した時です。
「いえ、それが以前に比べ、てき面、色が違うらしいですよ!」
ということで先週、現地調査に行って来ました。
倉渕川浦温泉 (高崎市) 「はまゆう山荘」。
温泉が湧いたのは、平成20(2008)年のこと。
群馬県内で一番新しい “温泉地” となりました。
それ以前は、旧倉渕村と友好都市を結んでいた神奈川県横須賀市の保養施設でした。
なので施設には、横須賀市の市花 「浜木綿」 の名が付けられています。
僕は同21年に 『ぐんまの源泉一軒宿』(上毛新聞社) を出版しています。
この本には、やはり <県内で最も新しい温泉宿である> と書いてます。
そして記載されている泉質は、ナトリウム・カルシウム―塩化物・硫酸塩温泉。
<湧き出た湯は、黄金色した45度の高温泉。時間帯により色が変化するらしく、今日は光の加減か薄黄緑色に見える。>
ということは、多少なりとも鉄分を含んでいるということです。
さてさて、では今回は?
と浴室のドアを開けて、驚いた!
おったまげ~!!!!
チャチャチャの真っ茶色です。
「これはスゴイぞ!」
と、最新の温泉分析書を拝見。
確かに泉質は、含鉄(Ⅱ)―ナトリウム・カルシウム―塩化物冷鉱泉と表記が変わっていました。
10年前の旧温泉分析書と見比べてみると……
おおおおおーーー!!!
凄い、スゴイ、すごい!
約3倍近い数値になっています。
前回だって、「含鉄泉」 は名乗れなかったものの、ほぼほぼ基準値に近い鉄分を含んでいたわけですから、3倍というのは、かなり濃厚であります。
ということで、湯を堪能して参りました。
ところが、今回はカメラマン同行の写真撮影付きの取材ということもあり、長時間の入浴を強いられてしまい、不覚にも、のぼせてしまいましたとさ(笑)。
ここで教訓です。
塩分と鉄分の多い温泉は、体感温度を低く感じる性質がありますので、長湯に注意しましょう!
Posted by 小暮 淳 at 11:44│Comments(3)
│温泉地・旅館
この記事へのコメント
こういう話はなかなか聞きませんし、泉質としても珍しいですね。入ってみたいです。
Posted by つっちー at 2022年04月25日 20:44
興味深いいですね。こういう話を聞くとすぐに行きたくなってしまします。
ただ、 GWは込みそうなので、GW明けに行ってみたいです。
ついでに海軍カレーも食べておこうかな。
ただ、 GWは込みそうなので、GW明けに行ってみたいです。
ついでに海軍カレーも食べておこうかな。
Posted by センネンボク at 2022年04月25日 22:20
つっちーさんへ
含鉄泉って、あるようで正式の療養泉名が付いている温泉は、少ないですよね。
倉渕川浦温泉は、かなり濃厚です。
ぜひ、行ってみてください。
センネンボクさんへ
海軍カレーは必食ですが、他のメニューも充実しています。
今回僕は、一番人気の 「渓流魚の森(盛り)天丼」 をいただきました。
川の幸と山の幸がてんこ盛りで、大満足でした。
含鉄泉って、あるようで正式の療養泉名が付いている温泉は、少ないですよね。
倉渕川浦温泉は、かなり濃厚です。
ぜひ、行ってみてください。
センネンボクさんへ
海軍カレーは必食ですが、他のメニューも充実しています。
今回僕は、一番人気の 「渓流魚の森(盛り)天丼」 をいただきました。
川の幸と山の幸がてんこ盛りで、大満足でした。
Posted by 小暮 淳
at 2022年04月26日 10:06
