2023年07月24日
1年1組のジジイたち
開演15分前。
ホールに入り、会場を見渡すと、すでに、かなりの座席が埋まっていました。
「えーと、どのあたりにしようかな……、空いている席は……」
気のせいでしょうか?
中段、やや左側の席に並んで座っている3人の客が、こちらに向かって手を振っています。
目を凝らしてみれば、3人は男性で、しかも全員高齢者です。
「いや、俺に対して振っているんじゃないな。だって、この土地に知り合いなんていないもの」
と無視しながら、通路を上り出しました。
チラリと先ほどの3人組に目をやると、まだ手を振っています。
しかも3人の視線は、完全に僕に向けられています
「えっ、誰?」
でも……
「あれ? 見覚えがあるぞ! その顔……、えーと、えーと、そうだ、MとKとAじゃねーか!! なんで、ここに居るんだよ? あ、そうか、僕らは全員、同級生じゃないか~!!」
先週末、僕は茨城県土浦市へ行ってきました。
高校の同級生で、現在は土浦市在住の紙芝居師・石原之壽(いしはらのことぶき)君が主催する演劇の公演を観るために、わざわざ群馬からやって来たのです。
(当ブログの2023年7月18日 「ヒロシマ」 参照)
「おー! ジューン! 久しぶり」
「ジュンも来ると思ったよ」
「なに? ジュンは作家先生になったんだと!」
各々が、声をかけてくれました。
それにしても、3人が3人とも、見事にハゲ散らかしています。
それでも同級生だと分かったのは、目と鼻と口の位置と形が変わってなかったからなんでしょうな。
「どこのジジイたちかと思ったよ」
と僕が言うと、Aが応えました。
「1年1組のジジイたちだよ」
1年1組?
そうなのか……。
僕には自分が何組だったかなんていう記憶はありませんでした。
しかも3年ではなく、1年の時の同級生だったんだ。
そうだ、そうだ、2年からは文系と理系に分かれてしまったんだね。
「石原さ、頑張り過ぎだよな」
「定年過ぎたんだから、もっとゆっくり生きればいいのに」
「体壊すんじゃないかって、心配だよ」
3人が言いました。
「いいんだよ、ヤツは今が一番人生で輝いているんだから」
と、現在、一緒に街頭紙芝居の活動をしている僕は、言葉を返しました。
でもさ、同級生って、いいよね。
こうやって遠路はるばる昔の仲間のために、駆けつけて来るんだもの。
これって、友情なのかな?
ま、理由なんて、なんでもいいさ。
なんだかんだ、彼らをジジイ呼ばわりしたけど、僕だって、正真正銘の全白髪のジジイだ。
そして、5人揃って今年からは、前期高齢者の仲間入り。
これからも、よろしくな!
1年1組のジジイたちよ!
Posted by 小暮 淳 at 12:37│Comments(2)
│つれづれ
この記事へのコメント
野暮だけど訂正します。
石原之壽は1年2組でした。
ジュンとKとMと僕が1年1組なのです。
それと理系と文系に分かれたのは3年生からです。
大事なことは忘れてしまうけれど、どうでもよいことばかり覚えています。
ジュン!これからもよろしく‼
石原之壽は1年2組でした。
ジュンとKとMと僕が1年1組なのです。
それと理系と文系に分かれたのは3年生からです。
大事なことは忘れてしまうけれど、どうでもよいことばかり覚えています。
ジュン!これからもよろしく‼
Posted by 1年1組のジジイA at 2023年07月25日 12:08
1年1組のジジイAさんへ
おおおおおお―――っ!
まさかのコメント!
感謝、感謝!
そうでしたか、すごい記憶力。
さすが、Aです。
こちらこそ、末永くよろしくお願いします。
ジジイがクソジジイになるまで!
おおおおおお―――っ!
まさかのコメント!
感謝、感謝!
そうでしたか、すごい記憶力。
さすが、Aです。
こちらこそ、末永くよろしくお願いします。
ジジイがクソジジイになるまで!
Posted by 小暮 淳
at 2023年07月25日 17:23
