2024年07月05日
ドラゴンボールを探せ!
今年の干支は 「辰」。
なぜ十二支のなかで、辰 (龍・竜) だけが、想像上の架空生物なのでしょうか?
まずは、ここから謎学の旅は始まりました。
竜は、中国古代から伝わる権力や威光の象徴。
皇帝のシンボルだったようです。
自然界と人々の生活に対する深い象徴的な意味を持っています。
似たようなシンボルに、麒麟(きりん) や鳳凰(ほうおう) がいますが、竜ほどポピュラーではありません。
なぜ、竜だけが日本でも根付いたのでしょうか?
第2の謎は、群馬県内の 「竜」 や 「龍」 の付く地名です。
探すと、けっこうあるんですね。
ところが調べてみると、そのほとんどの地名が、竜とは無関係でした。
「巽(たつみ)」 や 「辰巳」 といった方角 (南東or東南) に位置していることが語源で、音が転化した地名であることが分かりました。
ところが!
1カ所だけ、摩訶不思議な町名がありました。
しかも、その町は “竜の頭” の形をしているといいます。
さっそく僕は、町の歴史資料館を訪ね、学芸員から話を聞いてきました。
広げた地図をのぞき込むと……
おおおおっ~!
まさに、竜の頭のような形をしているじゃありませんか!
でも、竜と言われるから竜に見えるのであって、ヘビと言われればヘビだし、カメと言われればカメの頭にも見えます。
「なぜ、竜なのですか?」
そこに、謎学の旅の入り口がありました。
何がなんでも、竜にこじつけなければならない町民たちの思惑があったのです。
「ええ、この町には竜の玉があるからですよ」
「玉?」
「はい、竜が置いて行った玉です」
ほほう、なんとも奇想天外で奇妙奇天烈な話の展開であります。
いわゆる、彫刻や掛け軸などに描かれた竜が、手に持っている碧玉(へきぎょく)と言われるヤツですね。
正式には、「如意宝珠」 です。
梵語(サンスクリット語) で、どんな願いもかなえる玉のことです。
「本当ですか?」
「はい、あります」
「どこに?」
「○○寺です」
教えてもらった寺を地図で探しました。
す、す、すると!
な、な、なんと!
そこには、こんな文字があったのです。
玉龍山 ○○寺
まさに山号が、そのままズバリ! 竜の玉です。
これは、もう居ても立ってもいられません。
さっそく住職に話を聞きに行って来ました。
信じるか、信じないかは、読者次第。
謎学の旅は、ついに真実にたどり着いたのであります。
Posted by 小暮 淳 at 11:09│Comments(0)
│謎学の旅